「ハードルが下がるのを永遠に待つのか?」W杯の64か国案を受けて中国メディアが自虐 自国代表はアジア枠が増えても「予選突破どころか1勝もできないかも」

2025年4月15日(火)16時40分 ココカラネクスト

中国代表の現状を地元メディアが皮肉った(C)Getty Images

 2030年に、モロッコ、ポルトガル、スペインなどを舞台に開催される、サッカーワールドカップ(W杯)は、100周年を記念し、出場国の枠が48か国から64か国に拡大される可能性があると各国メディアで報じられている。すでに、FIFAや南米サッカー連盟内で検討に入っているなどと、実現に向けての動きもあるという。

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 これらの報道に対し、現在、久々のW杯出場を目指しアジア予選を戦っている中国のポータルサイト『捜狐』が反応。4月13日、出場枠拡大となった場合での中国サッカーへの影響についての意見を並べている。

 拡大案について中国国内では、SNS上などで賛否の声で「真っ二つ」であると説明。「『これで中国代表も出場確定!』と喜んでいる人もいれば、『128枠あっても無理だろ』と鼻で笑う人もいる」などと国内の声を紹介している。

 また、アジア枠は現在の「8.5」から「12」に増える見込みであるとしながらも、同メディアは現在の中国の実力から、悲観的な見解を示す。「FIFAの最新ランクによると、中国はアジアで11位。ちょうど拡大枠のボーダーライン。だが、このランキング、どれだけ信頼できるかは未知数。2026年W杯のアジア最終予選の成績を見ると、2勝6敗でグループ最下位だ」などと指摘。

 続けて、日本、韓国、オーストラリア、サウジ、イランなどの本大会出場常連国や、カタール、UAE、ウズベキスタンなどアジア上位を争う国々、またタイやベトナム等、東南アジア勢なども実力国であると位置付けながら、「現時点の中国がこのレベルのチームと真っ向から戦おうとするのは、あまりにも現実離れしている」などと自国代表との差を評している。

 さらに同メディアは、「皮肉な話、今では人口の少ない島国やFIFAランク下位のチームにも、苦戦を強いられる始末。昨年の親善試合では、FIFAランク190位台のチーム相手に“辛勝”。観客席からは『恥を知れ!』と怒号が飛んだ」と振り返るとともに、「このレベルでは、たとえアジア枠がどれだけ増えようと、予選突破どころか1勝もできないかもしれない」と分析する。

 今回のトピックの内容は、代表チームの現状の他にも、中国国内リーグを取り巻く環境などに対する辛辣な皮肉や風刺する言葉などが多くを占める。そして記事の最後も、中国の本大会出場への期待ではなく、以下のような自虐的なメッセージにより、締め括られている。

「ワールドカップ出場枠が拡大するかどうかなんて、実は問題ではない。本当に問われているのは、中国サッカーがいつ、自力で歩けるようになるのか、ということだ。他人がハードルを下げてくれるのを、永遠に待っているつもりか?」

 果たして、出場枠拡大実現となった場合、各国勢力図にどんな影響を及ぼすのか。そして何より、出場国が増え続けることで、大会本来の魅力は維持できるのか。大胆ともいえる大会フォーマット変更については今後も、さまざまな声が上がることは必至だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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