高橋彩華が史上4度目の快挙 パー3で初エース&パー4でイーグル「帰りに事故らないように…」
2025年4月18日(金)18時43分 ALBA Net
高橋彩華が8番アイアンで自身初ホールインワン達成(撮影:佐々木啓)
<KKT杯バンテリンレディス 初日◇18日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6565ヤード・パー72>
プロ8年目の高橋彩華が1988年のツアー制度施行後、過去に3例しかない離れ業をやってのけた。
まずパー4の5番で残り120ヤードの2打目をピッチングウェッジで直接カップイン。「いぇ〜って感じです。完璧なショットでした」。今季2個目のイーグルで勢いづくと、パー3の13番ではツアー自身初となるホールインワンを達成した。ピンまで実測134ヤード。8番アイアンでのティショットはきれいな孤を描き、ピン手前2メートルほどに着弾すると、ボールは吸い込まれるようにカップに消えた。
「これもすごくいいショットでした。イメージ通りに打てた。でも、入ったところは見えなかったです。近くに行ったら『あっ、入っている!』とわかりました。ホールインワンは試合では初めてなんで、すごくうれしい。わぁ〜ってなりました」
中学生のときにプライベートラウンドで一度だけ経験があるが、2018年のプロテスト合格後、228試合目でようやく生まれたホールインワン。だが、カップインの瞬間は見えず、グリーンサイドで沸き起こったはずの歓声も飛行機の爆音にかき消された。会場はコース名の通り熊本空港に隣接し、飛行機が頻繁に離発着を繰り返す。「ちょうど“バォ〜ン”って…。飛行機に持っていかれました」と苦笑いだった。
1ラウンドにおけるパー4でのイーグル&ホールインワン達成者は、これまで1997年「サントリーレディス」2日目の中島真弓、98年「LPGAジャパンクラシック」初日の黄玉珍(台湾)、2016年「Tポイントレディス」2日目のキム・ハヌル(韓国)の3人しかいない。歴史に残る神ショット2発に、1998年度生まれの黄金世代の一人は「帰りに事故らないように気をつけないと。確率的にケッコー危ないですよね」と本気で心配していた。
2イーグル・2ボギーの「70」で12位と上々のスタートを切った。珍事ともいえる“バーディなし”でのアンダーパー。「これも初めてですね。1個くらい入っても良かったと思うけど、何か変な感じです」と、また苦笑した。
開幕からここまで予選落ちはなく、最も悪かった順位は前週の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の26位。「順位的には悪くないけど、ショットがずっとイメージ通りに振り切れない」と悩みは深かったが、「きょうのあの2発のようなショットを打てるようになれば」と手に残る感触は悪くはない。2日目はパットでバーディを量産し、“飛び道具”のショットでもドカンとスコアを伸ばしていく。(文・臼杵孝志)
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