「ガキならいい。でも彼は…」佐々木朗希が日米の嫌われ者に、大谷・由伸との決定的な“差異”

　野球選手の涙─古くは1992年の夏の甲子園における伝説の“5打席連続敬遠”の松井秀喜。1999年、その松井と本塁打王を争っていたペタジーニに対し、ベンチの指示で敬遠を余儀なくされた上原浩治。そして直近では……。

「ドジャースに所属する佐々木朗希投手が、3月29日のタイガース戦で降板。ベンチで涙を浮かべる姿が話題になっています。もちろん“これからだ”と、悔しさを糧に頑張れという声もありますが、批判の声も上がっています」（野球ライター、以下同）

涙を浮かべた佐々木に厳しい意見

　2013年と2017年にアメリカ代表としてWBCにも出場しているジョナサン・ルクロイ氏は自身のXで佐々木に言及。苦言を呈している。

《彼は軟弱だ》

《感情のコントロール能力が足りないことの表れ》

　厳しい目線は第一線で戦ってきた元プロからだけではなく、一般層からも。

《子どもならいいよ。でも彼は11月に23歳になった。まだメジャーの投手ではない》

　松井や上原などのレジェンドが流した涙とはもちろん意味合いが違う。しかしながら日本プロ野球史上最年少で完全試合を達成した“令和の怪物”は批判も多く、よりわかりやすい表現をするならば、嫌われがちだ。なぜか。

「日本においてはまず高校時代に遡ります。佐々木投手は地元の大船渡高校においてエースで4番。甲子園出場をかけた予選の決勝で先発回避し、野手としても出場せず。これは“故障予防のための監督判断”とされましたが、当時学校に苦情の電話が殺到するほどの批判を呼びました。佐々木投手に対しても“自分のことしか考えていない”と……」



アメリカでも嫌われてしまう理由

　プロ入り後は完全試合達成などの活躍を見せながらも、規定投球回数に達したシーズンが一度もないままメジャーへ。

「青田買いを防ぐ『25歳ルール』によって、ロッテに入る契約金が非常に少なくなってしまったことも批判の的に。タイトルも取っていないし、休みがち。ファンが“恩知らず”“踏み台にした”と言いたい気持ちはわかりますね」（在米スポーツライター、以下同）



　仮に日本では不義理を重ねたとしても、なぜアメリカでも嫌われてしまうのか。

「佐々木投手は渡米前、ファンから“冷たい”“無愛想”と言われることが多かった。彼の個性ではありますが、メジャーで成功するためには、実力だけでなく人間性や振る舞いも重視される。同僚の大谷翔平選手はその典型でしょう。山本由伸投手もインタビューはわりと淡々としていますが、無愛想には映らず、ファンやメディアとの距離感をうまく保っている。

　そして何より、結果を出していない状況でメジャーに来たことは日本と同様に良い印象は抱かれない。日本以上に無表情が好かれない国では、明確な結果が出ない限り、好かれにくいかもしれません」

　ベンチで涙を浮かべたことで批判されてはいるが、感情を露わにしたという点で、愛される第一歩になるか……。