“プロ一家”に育ち、憧れの選手は「高又順」 全米切符をつかんだ17歳・長澤愛羅ってどんな選手?

2025年4月23日(水)11時0分 ALBA Net

大舞台のチケットを手にした長澤愛羅(左端)。プロが中心になった記念撮影ではちょっぴり控えめ?(写真:JGA提供)

<全米女子オープン最終予選◇22日◇房総カントリークラブ房総ゴルフ場・東/西コース◇東=6519ヤード・パー72、西=6413ヤード・パー72>

“世界一の女子ゴルファー決定戦”の出場がかかった最終予選会。上位5人がその切符を手にしたが、最後の1枠を争うプレーオフを制したのは、17歳のアマチュア・長澤愛羅(ルネサンス高)だった。


第1ラウンドでは、この日のベストスコアタイとなる「68」を記録。第2ラウンドは「74」とスコアを落としたが、前半の貯金を活かして5位タイに踏みとどまった。そしてアマチュアの木村葉月、26歳の藪下真衣とのプレーオフへ。1ホール目でバーディを奪った長澤が、見事にその切符をつかんだ。「自分がプレーオフと聞いてびっくりしました。1ラウンド目はすごく良い感じで回れたけれど、後半はうまくいかなくて」。第2ラウンドでは強風が吹き、上位選手がスコアを伸ばせなかったことも幸いした。

山梨県身延町出身の長澤は、7歳でゴルフを開始。叔父にプロゴルファーの長澤稔、奨の2人を持ち、自然とゴルフの世界へと足を踏み入れた。ただ、師と仰いだのは叔父ではなく、金子柱憲のキャディーも務めたプロゴルファー・重田栄作だった。2022年には「日本ジュニアゴルフ選手権」12〜14歳の部で優勝。24年には15〜17歳の部も制し、同年にはナショナルチーム入りも果たしている。今年3月にはベトナムで行われた「アジアパシフィック女子アマチュア選手権」に出場し、33位という成績を収めた。

プレーオフを勝ち抜き、夢のような結果を手にした長澤にとって、全米女子オープンは「遠い、遠い存在」という憧れの舞台。コースを離れると、あどけない表情が印象的で、「『全英なのかな、全米なのかな』と終わった時に思っちゃって(笑)」と、まさかの“天然発言”で報道陣の笑いを誘う、どこかほんわかした雰囲気を持つキャラクターだ。

憧れの選手を聞かれると「高又順(韓国)選手です」と即答する。02年に韓国勢として初めて「日本女子オープン」を制するなど、通算8勝を誇る実力者だ。長澤は「お世話になっている人と知り合い」という縁で、毎年一緒にラウンドする機会に恵まれている。現役時代のプレーは知らないが、「人間性」が一番勉強に。「優しくて、朝からずっと練習に付き合ってくれる感じです」と、その温かさに惹かれている。

身近にプロがいる環境で育ったことについては、「プロとラウンドできることが当たり前になっているけれど、それも幸せなこと。本当に恵まれている」と振り返る。5月29日から始まる大舞台へ。将来を期待される17歳が、夢の舞台へと大きな一歩を踏み出す。(文・齊藤啓介)


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