【プロボクシング】WBAバンタム級王者・堤が4団体統一戦を希望 挑戦者・比嘉と2月の激闘振り返る
2025年4月25日(金)18時32分 スポーツニッポン
2月24日のWBA世界バンタム級タイトルマッチで対戦した王者・堤聖也(29=角海老宝石)と挑戦者・比嘉大吾(29=志成)が4月25日、東京・江東区のWOWOW辰巳放送センターで、激闘を振り返る番組収録(5月5日午後9時から、WOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信)を行った。
9回にダウンを奪い合った激闘の末に、3人のジャッジ全員が114ー114で引き分けた。高校時代から仲がいい2人は、秘話を交えながら試合を振り返り、「いい試合だった」(比嘉)「面白い試合だった」(堤)と、お互いの健闘をたたえ合った。
堤は収録中、次戦の希望にWBO王者・武居由樹(大橋)との統一戦を挙げた。WBAからは、暫定王者・バルガス(米国)との団体内統一戦を指名されているが、収録後に取材に応じ「それが一番、盛り上がる」と武居戦希望の理由を明かした。
さらに、6月8日に統一戦を行うWBC王者・中谷潤人(MT)とIBF王者・西田凌佑(六島)の勝者と、4団体統一戦を行うプランも披露した。「中谷、西田は統一戦後に階級を上げる可能性がある。僕の統一戦が決まれば4団体の流れが変わる。僕が流れをつくり、巻き込んでいかないと」。優勢と言われる中谷に、尚弥戦の前に4団体統一戦を、という呼びかけでもあり、日本人が独占するバンタム級戦線への参入に強い意欲を見せた。
堤のこだわりには、伏線がある。3月末の年間表彰式の壇上で、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、中谷と来春に東京ドームで戦おうと呼びかけた。舞台上にいた堤は取り残され、「(井上・中谷戦を)ぶっ壊したい」とプライドを見せた。
表彰式後、所属ジムに「中谷とできないスか?」と要望したと言う堤は「ぶっ壊すのが目的ではない。面白いのは、やっぱり統一戦」と真意を話す。次戦は「秋口じゃないスかね」。そこでの統一戦実現のハードルは高いが、自ら統一戦をぶち上げることが、舞台の中央へ躍り出る強い決意表明であることに、変わりはない。
▼比嘉大吾 (試合を堤と一緒に見るのは)嫌ではなかった。試合3日後にご飯も行ってますしね。(今後については)ノーコメントでお願いします。