18歳の下田丈、AMAスーパークロスで日本人初優勝の快挙/第16戦ソルトレイクシティ1

2021年4月27日(火)12時56分 AUTOSPORT web

 4月24日、AMAスーパークロス第16戦ソルトレイクシティ1がライス・エクルズ・スタジアムで行われ、三重県鈴鹿市出身の下田丈(モンスターエナジープロサーキットカワサキ)が250SXイーストクラスを制し、日本人初優勝の快挙を遂げた。


 AMAスーパークロスはスタジアムに作ったコースで行われるアメリカのモトクロスレース。他カテゴリーのレースがオフシーズンとなる1月から5月にかけてアメリカの各都市を回りながら開催されるレースで、ショー要素が強く、派手で見応えがあることが特徴だ。


 450SXクラス、250SXクラスとKTMジュニアクラスがあり、250SXクラスは更にイーストとウェストに分かれてシリーズタイトルが争われる。現在18歳の下田は2020年に250SXイーストクラスでデビューし、年間ランキング3位でルーキーオブザイヤーを獲得。今年も250SXイーストクラスにフル参戦している。

下田丈(モンスターエナジープロサーキットカワサキ)/AMAスーパークロス 第16戦ソルトレイクシティ1


 下田が出場する250SXクラスのレースは15分+1周で行われる。インから5番目の好ポジションでスタートした下田は加速に成功しホールショットを決めると、1周目から良いペースで後続を引き離していく。


 中盤にマイケル・モシマンが下田に迫り何度かバトルを仕掛けるが、下田の強気のブロックで前に出ることはできず、安定してハイペースで走る下田から少しずつ遅れていった。


 また、終盤同期のジェット・ローレンスが5番手スタートから2番手まで追い上げ下田との距離を詰めていくが、こちらも下田に追いつくことはできない。そして完璧なレース運びを見せた下田はスタートから一度もトップを譲ることなく1位でチェッカーを受けた。


 1974年の開始以降このレースに挑戦した日本人は多くいたが、下田以前は成田亮が2005年に獲得した3位が日本人最高位であった。その中で下田は今シーズン第4戦のインディアナポリス1で3位を獲得し、さらに翌週の第6戦インディアナポリス3で2位を獲得。そして今回の優勝と、自身の記録をどんどんと塗り替えていった。

下田丈(モンスターエナジープロサーキットカワサキ)/AMAスーパークロス 第16戦ソルトレイクシティ1


 悲願の初優勝を遂げた下田は「最高のバイクを用意して今夜の勝利に貢献してくれたチームに感謝したいです。また、日本から来てくれた家族にも感謝しています。彼らがここで見ていてくれたことで、この優勝がより特別なものになりました」と話す。


「ここでレースをする素晴らしい機会をもらい、家族のほとんどを日本に残してアメリカに移りました。優勝して夢が叶いました。ここに来て1日中ずっと最高の状態で乗れていました。すでに来週の最終戦、イースト・ウェストショーダウンが楽しみです」


 5月1日に行われる最終戦ソルトレイクシティ2では、250SXクラスはイーストクラスとウェストクラスの上位勢による混走レースとなる。今季ここまでのレースを安定して上位でフィニッシュしてきた下田は現在トップのコルト・ニコルズから23ポイント差のランキング2位。昨年このレースを8位でフィニッシュした下田の走りに、今年はさらに期待が持てる。

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