上位勢が続々転倒の荒れたスプリントをマルティンが制す。ヤマハのクアルタラロは3位獲得/第4戦スペインGP

2024年4月27日(土)23時4分 AUTOSPORT web

 4月27日、2024MotoGP第4戦スペインGPのスプリントがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われ、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が優勝を飾った。


 2日目を迎えたヘレスは前日の夜から午前まで断続的に小雨が降り、午前はウエットコンディションで各セッションが進んだ。MotoGPクラスのフリー走行2回目と予選は全ライダーがレインタイヤでの走行となった。FP2では、開始早々にマルティンのヘルメットバイザーが飛んで行くという珍しいアクシデントもあった。


 このセッションは、マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が終始トップで終えている。2番手にファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)、3番手には初日最速のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が続いた。

マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)/2024MotoGP第4戦スペインGP


 その後行われた予選Q1は気温15度、路面温度17度でスタート。雲間から青空が広がり始めるも、少し水飛沫が上がるほどの路面状況が続く。そのなか、フランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)が1分47秒887でトップタイムをマークする。


 2番手には0.062秒差でブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が続き、モルビデリとビンダーのふたりが予選Q2進出を決めた。なお、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)も終盤のアタックでトップから0.215秒差につけたが、3番手となり惜しくも予選Q1敗退となってしまった。


 続く予選Q2では、Q1から進出を決めたビンダーが1分47秒807で序盤にトップに立つ。終盤に差し掛かると、セクター3までそれを上回るペースでペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)が最速をマークしていたが、13コーナーで転倒を喫している。

ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/2024MotoGP第4戦スペインGP


 その頃、マルティン、マルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)が続々とトップタイムを塗り替える。しかし、そこに1分46秒773をマークしたマルク・マルケスがすかさずトップに浮上。


 以降の順位変動はなく、マルク・マルケスがドゥカティ移籍後初のポールポジションを獲得した。2番手は今季自己ベストグリッドとなるベゼッチ、3番手にはマルティンが並び、この3名が1列目からのスタートとなる。ビンダーは4番手、バニャイアは7番手、転倒があったアコスタは転倒後もアタックを継続したが、10番手に沈んだ。

予選トップ3のマルク・マルケス、マルコ・ベゼッチ、ホルヘ・マルティン/2024MotoGP第4戦スペインGP


 午前は全クラスのセッションがウエットコンディションのなかで進んだが、午後には徐々に天候が回復。曇り空の下、ドライコンディションでスプリントレースがスタートした。


 ホールショットを奪ったビンダーが先頭で1コーナーへと侵入していく。2番手にマルティン、3番手にマルク・マルケス、4番手にアレックス・マルケスが続いた。しかし、マルティンが先頭に踊り立ち、オープニングラップをトップで終える。


 さらにマルク・マルケスとアレックス・マルケスもするりとビンダーを交わし、兄弟対決を展開。ビンダーも仕掛けるが、わずかに及ばず4番手に落ち着いた。5番手につけていたバニャイアは、3周目の1コーナーでベゼッチとやや接触したようで、転倒を喫してしまい戦線離脱となった。


 2番手争いが繰り広げられている隙に、先頭のマルティンは徐々にリードを広げ始める。しかし、マルク・マルケスもファステストをマークし、後方を引き離しながらマルティンとの差を少しずつ詰めていく。


 そして7周目、マルティンがややバランスを崩したところで一気に詰め寄り、マルク・マルケスがトップに浮上。さらに9周目、3番手争いを繰り広げていたビンダー、アレックス・マルケス、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)が転倒を喫する。


 さらに同一周にはトップを走るマルク・マルケス、翌周には3番手のマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)と続々と上位勢が転倒。それによりマルティンがトップ独走状態、少し離れて2番手にアコスタ、3番手にファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)と、大きく順位に変動が出た。


 トップのマルティンとアコスタは、それぞれ後方に5秒ほどのギャップがあり、マルティンが独走体制を築いたままトップでチェッカーを受けた。アコスタが2位。クアルタラロとワイルドカード参戦のダニ・ペドロサ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が、3番手争いを繰り広げていたが、クアルタラロが死守して今季初の3位を勝ち取った。


 4位にはペドロサ、転倒があったマルク・マルケスは再スタートを切り、最終的に7位でフィニッシュした。マルティンにとっては今季スプリントで2勝目、アコスタはスプリントで自身初の2位を獲得。そして、クアルタラロとヤマハにとっても嬉しい久しぶりの3位獲得となった。


 ホンダ勢最上位は10位のジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)。中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は11番手、最終ラップまで5番手につけていたザルコは、13コーナーで転倒を喫して12位、ルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)は転倒リタイアで終えている。


 なお、クアルタラロのチームメイトであるアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)は、序盤に転倒があったものの15位でチェッカーを受けた。


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