【岐阜競輪 G1オールガールズクラシック】佐藤水菜が2度目のV 競技経験生きた技術力
2025年4月27日(日)22時20分 スポーツニッポン
岐阜競輪のG1「第3回オールガールズクラシック」決勝戦が行われ、佐藤水菜(26=神奈川)が逃げ切り、第1回大会以来となる2度目のVを飾った。2着は児玉碧衣、3着は梅川風子。佐藤水菜は賞金900万円(副賞込み)とガールズグランプリ2025(12月29日、平塚)の出場権を獲得した。
打鐘で一気に踏み込み、先頭に立つ。佐藤水菜の後ろは内に児玉、外に梅川で並走に。最終1センターで梅川が仕掛けると、世界を制したダッシュで合わせ切り、直線では内を迫る児玉を封じた。競技競輪を知る佐藤だからできる技術。見事に逃げ切りを決めた。
引き揚げてくると同期の日野未来らとハイタッチ。全身で喜びを表現した。
「児玉さんが自分に飛び付いた時点でしめしめと。競技ではああいう展開が多いのでゴールまでしっかり走れました」
昨年は世界選手権ケイリンで日本選手初の金メダルを獲得。ガールズケイリンではG1を制し、二刀流の活躍が続いたが、年末のグランプリは2着に終わった。今年初のG1となる今大会は期するものがあった。
「競技で他のG1を走れない悔しさもあったので900万円の賞金は素直にうれしいです」。これで目標とする年間グランプリスラムが視野に入った。
そして今回、さらに成長を感じさせる出来事があった。準決勝では内に封じ込められる展開となり2着に終わった。レースを振り返ってこう語った。「悔しかったです。危機感を持ちました。その中でも踏ん張れたことで成長が見えました」。レースは何が起こるか分からない。だが、そこで適切に対処することの重要性を改めて知った。
次の目標は6月に開催されるG1パールカップ。「初めて出場するので楽しみです」。競技で世界と戦い、国内ではさらにスケールアップした走りを見せる。最強女王はノンストップで年末まで突き進む。
◇佐藤 水菜(さとう・みな)1998年(平10)12月7日生まれ、神奈川県出身の26歳。18年7月デビュー。自転車競技で世界選手権ケイリン金メダル。G1優勝は24年競輪祭女子王座戦、23年第1回オールガールズクラシック、25年第3回オールガールズクラシック。グランプリは23年V。通算298戦216勝。1メートル63、59キロ。血液型A。