WRC:トヨタ、アルゼンチン2日目で首位浮上。ラトバラ「隠れていた石に接触」しリタイア

2018年4月28日(土)12時33分 AUTOSPORT web

 4月27日に行われたWRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンチンの競技2日目、3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入するTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オット・タナクが22.7秒のリードで総合首位に浮上。チームメイトのエサペッカ・ラッピが総合8番手につけた一方、エースのヤリ-マティ・ラトバラはリタイアを余儀なくされた。


 本格的なグラベル(未舗装路)ラリーの幕開けとなったラリー・アルゼンティーナの競技2日目。オープニングのSS2ではタナクがスピンを喫して20秒程度のタイムロスをした上、ステアリング系にもダメージを負ってしまい、総合8番手まで後退してしまう。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


 マシンコンディションが万全ではないなか、タナクは続くSS3でステージ優勝を飾り総合3番手にポジションアップ。続くSS4でもステージ最速となり自身通算100回目、トヨタ加入後20回目のステージ優勝を飾った。


 以降もペースを緩めなかったタナクはSS5でトップに浮上すると、SS6〜8と3SS連続でもトップタイムを刻み、総合2番手に対し22.7秒のマージンを築いている。

エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)


 これが初のラリー・アルゼンティーナとなるラッピはSS3終了時点で総合4番手につけていたものの、その後のステージでパンクがあり後退。前を走るアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)と17.3秒差の総合8番手につけた。


 ここ数戦は苦戦を強いられていたがシェイクダウンでトップタイムを刻むなど復調の兆しをみせていたラトバラはSS2でステージ3位に入り、総合3番手に浮上する好走をみせたが、続くSS3でコーナー出口に隠れていた石にヒットして右フロントサスペンションを破損。


 このダメージがエンジンのオイル系にも及んでおり、走行続行が不可能となり大会全体をリタイアを余儀なくされた。


■トミ・マキネン「タナクは状況を上手くコントロールできている」


「オット(タナク)にとっては本当に素晴らしい1日だった」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。


「最初のSSでは道幅が狭いところでのスピンだったのでタイムを失ったが、その後は一貫して素晴らしい走りだった。クルマにとても満足しているようだし、状況を上手くコントロールできていると思う」


「ヤリ-マティ(ラトバラ)も飛ぶように速く、オットと優勝争いをできるくらいのスピードがあったので、不運なトラブルに見舞われとても残念だ」


 リタイアとなったラトバラは「長い右コーナーの出口で、影になってよく見えないところにあった石に当たってしまった」とアクシデントをふり返る。


「直後に右フロントのサスペンションが破損し、その影響でエンジンのオイルラインがダメージを受け、止まらざるを得なかった」

ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)


「このラリーではコース上にたくさんの石が転がっており、当たってもまったく問題ないラッキーな時もあれば、アンラッキーな時もあるが、きっとアンラッキーだったんだろう」


「この残念な気持ちをひとまず忘れ去り、次のラリーでも引き続き良いフィーリングが得られることを期待している」


 競技3日目となる28日(土)はサービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの西〜西北エリアを舞台にSS9〜15の7SSが行われる。7SS合計距離は146.88km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は344.99kmとなっている。


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