PSG、サポーター団体がクラブ本部前で抗議活動を実施…メッシやネイマールの退団を要求

2023年5月5日(金)0時54分 サッカーキング

PSGのウルトラスが抗議活動を実施 [写真]=Icon Sport via Getty Images

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 パリ・サンジェルマン(PSG)が混乱に包まれている。

 今シーズン、PSGはリーグ・アン2連覇に向けて上々のスタートを切ったものの、2023年に入ってから既に6敗を喫している。4月30日に行われた第33節ロリアン戦ではホームで1−3と完敗を喫し、気が付けば2位マルセイユとの勝ち点差は「5」まで縮まった。クラブ悲願のタイトルを懸けたチャンピオンズリーグ(CL)ではバイエルンに敗れ、クープ・ドゥ・フランスでもマルセイユの前に屈し、どちらもベスト16で敗退。シーズンの開幕を告げるトロフェ・デ・シャンピオン(フランス・スーパーカップ)で勝利を収めたため“無冠”の恐れはないが、掲げていた“3冠”のうちいずれのタイトルも獲得できない可能性が浮上している。

 加えて、前述のロリアン戦後にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが個人のプロモーション活動を含む商業的な目的でサウジアラビアを訪問。クラブからの渡航許可が下りていないにもかかわらず同国に向かい、5月1日のトレーニングセッションを欠席したことから、2週間の活動停止および給与支払いの停止処分を科されたことが報じられた。

 このような状況の中、ウルトラス(熱狂的なサポーター団体)の怒りが爆発したようだ。フランスメディア『RMC Sports』によると、3日の夜に100名ほどの集団がPSGのクラブ本部の前で抗議活動を実施したという。内容は現状の成績への不満の表明だけでなく、ナセル・アル・ケライフィ会長を筆頭としたクラブ幹部の解任要求、さらにはメッシやブラジル代表FWネイマールの退団を訴え、イタリア代表MFマルコ・ヴェラッティやクリストフ・ガルティエ監督に対しても一部の人々が侮辱的な言葉を発していたようだ。加えて、この数時間後に集団の一部がネイマールの自宅付近に移動。「ネイマール、出て行け!」というチャントを歌っている様子が伝えられている。

 一連の騒動を受け、PSGはクラブ公式HPを通して「どのような考え方の違いがあろうとも、このような行為は正当化できるものではありません。クラブは選手、経営陣、そしてこの恥ずべき行為によって影響を受けたすべての人々に全面的なサポートを提供します」と声明を発表。『AFP』によると、既にPSGのクラブ本部やメッシ、ネイマール、ヴェラッティ、ガルティエ監督の自宅付近で警備体制を強化したという。

 なお、ウルトラス『Collectif Ultras Paris(CUP)』の代表であるロマン・マビーユ氏は『ル・パリジャン』にて「これはCUPとして起こした行動ではない。ネイマールの家に行くという行為は、我々が直前にクラブ本部の前で実施したアクションを台無しにするものだ。我々は暴力に走ることなく、真のメッセージを発信したいだけなんだ」とコメントを発表し、ネイマールの自宅前での行為は一部の人々が独断で行った行動だと説明。その上で、クラブ本部の前で実施した抗議活動に込めたメッセージを主張している。

「メッシの退団が決定的となり、我々はネイマールも退団した方がいいということを伝えたいだけだ。決して彼を侮辱したいのではない。彼のためにも、残りのキャリアをパリから離れた場所で過ごしてほしいんだ。我々は別の時代に進みたい。我々は前に進むことを望む野心に溢れた選手たちとともに、新たな1ページを刻みたいんだ」


【動画】PSG本部の前で抗議活動が実施

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