御嶽海 同体取り直し、さらに物言い 宝富士との計70歳対決を制す 10年ぶりの十両の土俵で

2025年5月14日(水)17時0分 スポーツニッポン

 ◇大相撲夏場所4日目(2025年5月14日 両国国技館)

 元大関で東十両筆頭の御嶽海(32=出羽海部屋)が元関脇で東十両3枚目の宝富士(38=伊勢ケ浜部屋)を押し出して2勝2敗とした。同体取り直しの一番にも物言いがつく、2人合わせて70歳のベテラン対決には過酷な土俵となった。

 最初の一番は頭をつけた御嶽海が押して出たが、土俵際ではたいた宝富士と同じタイミングで土俵下へ落ちた。軍配は宝富士だったが、同体取り直しとなり、取り直しの一番はまたも御嶽海がもろ差しから出た。

 宝富士に土俵際で回り込まれて土俵1周。今度は左下手を引いた宝富士が反撃に出るが、御嶽海が回り込んで態勢を立て直し、最後は押し出した。

 ところが、まだ終わらない。御嶽海が勝ち名乗りを受けるためそんきょしたところ、物言いがつく。協議の結果、九重審判長(元大関・千代大海)が「御嶽海がマゲをつかんだかどうかの確認でした。つかんでませんでした」と説明して軍配通りが確定した。

 取組後の風呂上がり。髪を直す際も荒い息が収まらない御嶽海は「元幕内同士の意地のぶつかり合いでした」。取り直しの一番についた物言いについては「チョンマゲだろうなと分かりました。触ってない自信があったので」。平常心を保ちながら協議の終了を待ったという。

 「次につながる。明日もいい相撲が取れると思います」。御嶽海は幕下10枚目格付け出しでデビューし、所要4場所で新入幕した。以来、幕内の土俵で取り続けたため十両の土俵で取るのは2015年秋場所以来。実に10年ぶりの十両で、元大関が輝きを放った。

スポーツニッポン

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