【大学野球】花園大のプロ注目155キロ右腕が6回2失点 巨人など11球団スカウトにアピール
2025年5月15日(木)6時0分 スポーツ報知
先発した花園大の藤原聡大投手(カメラ・瀬川 楓花)
◆京滋大学リーグ 花園大5—2びわこ成蹊大(14日・わかさスタジアム京都)
第6節が行われ、花園大がびわこ成蹊スポーツ大に先勝した。プロ注目の最速155キロ右腕・藤原聡大(4年=水口)が、6回5安打2失点と力投。自己最速に迫る153キロを計測するなど、視察した巨人など11球団のスカウトにアピールした。昨秋王者の佛教大は、最速149キロの赤木晴哉(4年=天理)の6回1安打無失点好投などで京都先端科学大を破り、首位に浮上した。
花園大の藤原が成長を示した。6回、右手人さし指に血豆ができるアクシデント。制球を乱し、4四死球などで2点を失った。それでも、最後は見逃し三振で6回を投げ抜き、「(6回に)しんどくなってしまったけど、5回までは要所で締められて自分の投球ができた」と、汗を拭った。
リーグ戦開幕前に胃腸炎にかかり、体重5キロ減で自慢の直球も思うように投げられなかった。まだ本調子に戻りきっていない中、自身を支えるのは「直球以外に圧倒的な球をつくる」と、今冬こだわってきたスライダーとスプリット。特に変化量や球速に手応えを得るスライダーは、「打たれた印象はないくらい仕上がってきている」と、5回まで4安打無失点、6Kの快投につながった。
投手を始めたのは高3春。当時は最速143キロだったが、大学入学後に「腸腰筋や小臀(でん)筋を鍛えるようになって変わった」と、1年秋には150キロに到達。さらに、3年時の5リーグ対抗戦で、自己最速の155キロを叩きだした。急成長を遂げてきた右腕をこの日、阪神は5人態勢で視察。スカウト陣が熱視線を送る中でも、藤原は「チームを勝たせる投球を。自分のアピールは結果的についてくる」と自身の投球を貫いていく。(瀬川 楓花)
◆藤原 聡大(ふじわら・そうた)2003年11月20日、三重・伊賀市生まれ。21歳。玉滝小1年時に少年野球チーム「阿山ブルーファイヤーズ」で野球を始め、二塁手。阿山中では甲賀リトルシニアに所属し、遊撃手。水口(滋賀)では1年秋からベンチ入り。花園大では1年春からベンチ入りし、2年春に全日本大学野球選手権に出場した。177センチ、75キロ。右投右打。
ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク「球速と器用さを兼ね備えているピッチャー」
阪神・岡本スカウト「出力、スピードが出ていてボールが強い。スライダーもキレがあって安定している」