WEC:“チーム・オランダ”が2019/20年体制発表。今季ル・マンではミナルディF1カラーに

2019年5月16日(木)12時5分 AUTOSPORT web

 2018/19年シーズンよりWEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦しているレーシング・チーム・ネダーランドは5月14日、翌2019/20年シーズンの体制発表会を行った。今シーズンと同様に、3名のオランダ人ドライバーを揃える“チーム・オランダ”は参戦2シーズン目となる来季に向けて、シャシーメーカーをダラーラからオレカにスイッチするとしている。


 レーシングチーム・ネダーランドは、オランダで展開するスーパーマーケットチェーン“ユンボ(JUMBO)”の経営者であるフリッツ・バン・イアードが率いるスポーツカーチームだ。


 2018年に、前年まで参戦していたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズからWECへステップアップしたチームは14日、2019/20年シーズンも同シリーズへの参戦を継続するとアナウンス。


 あわせて、オーナー兼ドライバーのバン・イアードと元F1ドライバーのギド・バン・デル・ガルデ、今季途中からヤン・ラマースの後任としてチームに加わったニック・デ・フリースというオールオランダ人ラインアップを継続し、引き続きLMP2クラスを戦っていくとした。


 その一方で、チームは過去2シーズン使用してきた『ダラーラP217』から、同クラスで圧倒的なシェアを誇る『オレカ07』へとシャシーを入れ替える決断を下した。この決定に伴いパートナーチームも変更されることとなり、従来のデイブテック・エンジニアリングからTDSレーシングへのスイッチが発表されている。


 フランスに本拠を置くTDSレーシングは、ロイック・デュバルらを擁し自チームでWECのLMP2クラスにフル参戦している他、2018年ELMS王者Gドライブ・レーシングの運営も行う強豪だ。


 また、レーシングチーム・ネダーランドはWECでの2シーズン目を迎えるにあたって、ミナルディF1チームの創設者であるジャンカルロ・ミナルディを招聘。この一環として、ダラーラでの最後のレースとなる2018/19年WEC第8戦ル・マンでは29号車ダラーラが、1992年にミナルディF1が走らせた『M192』に着想を得た新デザインをまとうことになった。

体制発表会に登場した(左から)ニック・デ・フリース、ジャンカルロ・ミナルディ、フリッツ・バン・イアード、ギド・バン・デル・ガルデ


「我々は2017年のELMSデビュー以来、ダラーラとともに歩みを進め、現在では世界選手権を戦うチームとなった」と語るのは、チームオーナーのバン・イアード。


「デイビー・レメンドが率いるデイブテック・エンジニアリングは、(ダラーラ製の)クルマを改善させるためにこの2年間、昼夜を問わず働いてきた。私は彼らにとても感謝している。なぜなら、彼らはダラーラP217のパフォーマンスを引き上げ、その結果、我々は14のレースで14回フィニッシュを果たしのだからね」


「しかし、近年のLMP2クラスではオレカ製シャシーが主流となっていることは議論の余地がいない事実だ。そのため、我々はWECの2019/20年シーズンにオレカのマシンとともに戻ってくることにした」


「シャシーメーカーのスイッチは、オレカでの経験を積んだ新しい技術チームを選ばなければならないことを意味していた。今回、我々と提携を結んだTDSは、オレカをもっとも知るチームのひとつであると考えているんだ」


 マシンを新たに、来シーズンのさらなる飛躍を目指すレーシングチーム・ネダーランドだが、その視線は6月12〜19日に開催される今季最終戦ル・マンにあるという。


「我々はいま、来たるべき2019年のル・マン24時間を完全に見据えている。私たちはダラーラとデイブテックとともに最大限のパフォーマンスを発揮し、このパートナーシップを美しいかたちで終了させることを願っているんだ」

レーシングチーム・ネダーランドが発表した29号車ダラーラの新カラーリング
ミナルディF1のM192にインスパイアを受けたという29号車ダラーラP217・ギブソン
鈴鹿モータースポーツファン感謝デー2015 ピット&グリッドウォークに登場したミナルディM192


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