仲良しのきっかけは朝ごはん 神谷そらが“菜々ちゃん”に続く復活V「ようやく追いつけた」
2025年5月20日(火)7時30分 ALBA Net
神谷そらの勝利の裏にある友情秘話が…?(撮影:鈴木祥)
<Sky RKBレディスクラシック 最終日◇18日◇福岡雷山ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6489ヤード・パー72>
神谷そらが大逆転劇でツアー3勝目を飾った。ルーキーイヤーだった2023年9月「日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯」以来、1年8カ月ぶりの勝利。“涙の復活V”の裏には、ある友情秘話があった。
プロ2年目の昨シーズンは、左足首と左ヒザのケガに悩まされた。前半戦は予選落ち1度となんとか耐えていたが、秋口からは決勝進出を逃すことも増えた。メルセデス・ランキング43位でシード維持が精一杯。今年は「全米女子オープン」出場を当面の目標に掲げていたが、4月の日本地区予選会では出場権を獲得できなかった。
その中で、モチベーションを上げてくれたのが、菅沼菜々の復活優勝だった。予選会の1週間後、「パナソニックオープンレディース」で2シーズンぶりの勝利を挙げた4歳年上の“親友”。その姿を見て、気持ちが奮い立った。
ふたりが親しくなったきっかけは、「プロアマの朝ごはん」。それまで交流はあまりなかったが、菅沼が初優勝を飾った「NEC軽井沢72ゴルフ」でプレーオフを戦って以降、一緒にプロアマ戦へ参加する機会が増え、朝食の時間をともに過ごすようになった。「かわいがってもらっています」と神谷は話す。
最近は『つらいよね〜』とお互いを励まし合っていた。そのなかで菅沼が涙の復活優勝。グリーンそばで見守り、真っ先に駆け寄ってハグで祝福したのが神谷だった。
「お互い苦しい時期が重なっていて、色々と話をした。菜々ちゃんの優勝は自分のことのようにうれしかった。ハグの間の会話は恥ずかしいので言わないですけど、『次は私が頑張ります!』と伝えていた。ようやく追いつけたかなと思います。でもちょっと早すぎた(笑)」
菅沼は神谷の優勝を見届けることはできなかったが、「待ってられなくてごめんね。移動だったの、ゆるして」と、自身のインスタグラムで神谷を祝福した。最近は一緒に朝ごはんを食べる回数も減っていたというが、「優勝したから、また来週から全プロアマだよ! 毎週朝会えるね、朝ごはん食べられるね」と喜びを伝えた。
来週からの朝食は、会話が弾みうれしい話題があふれる、楽しい時間になるはずだ。(文・笠井あかり)
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