【2025スポニチ調査ファイル(6)】岐阜協立大・相良雅斗 最速152キロ右腕、驚異の投球回転数

2025年5月20日(火)7時0分 スポーツニッポン

 新聞紙面と動画を連動させてアマチュア野球の有力選手をリサーチする「スポニチ調査ファイル」第6回は、岐阜協立大の最速152キロ右腕・相良雅斗(4年)を調査する。東海地区連盟の岐阜県リーグに現れた本格派右腕。地方リーグながらスカウト陣を魅了する速球の秘密を探るべく、岐阜に向かった。

 大学野球界では無名と言える岐阜協立大の右腕が、ある一戦を境にして今秋ドラフト戦線に躍り出た。昨年8月に行われた中日2軍と東海地区選抜チームとのプロアマ交流戦で、相良は救援投手として登板。プロの打者を直球で押し込み、3回無失点に抑えたのだ。

 「相手先発は根尾投手で、現実味がなさすぎてCGに見えました。この試合で直球はプロでも通用するのかなと自信がつきました」

 最大の武器は最速152キロを誇る速球だ。昨年末、弾道測定器「ラプソード」で直球の投球回転数が2480を計測した。昨季の大リーグ投手の平均投球回転数は2300前後。単純比較はできないものの、直球にスピンが利いていることを数字が示している。加えて回転軸が0〜1度。シュート回転要素がほぼないため、球威の落ちない質の高い直球を投じることができる。

 豊田大谷(愛知)時代は細身の無名投手だった。転機は大学2年秋に訪れる。岐阜聖徳学園大戦に5回5失点で降板して腹が決まった。「冬に生まれ変わる」。下半身強化に励み、広背筋などを鍛えるデッドリフトの最大重量が2年秋の170キロから240キロに急上昇。体重はひと冬で6キロ増の71キロになった。そして迎えた3年春に自己最速が5キロ以上アップの150キロに到達。昨秋リーグ戦では防御率1・59と安定感も示し、評判は地方リーグにとどまらなくなった。

 「3位以内の指名が目標です」。ドラフトに中央球界も地方も関係ない。美しい直球のように、ブレずに真っすぐ上位指名へ突き進む。 (河合 洋介)

スポーツニッポン

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