止まらない快進撃。佐藤琢磨がファストフライデイも引き続きトップ/第106回インディ500デイ4

2022年5月21日(土)9時24分 AUTOSPORT web

 インディアナポリス・モータースピードウェイで開催されている伝統の一戦、第106回インディアナポリス500マイルレース。ファーストフライデイと呼ばれる20日は、佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシング)が引き続きトップスピードとなる232.789mphを記録した。


 NTTインディカー・シリーズ第6戦にスケジュールされた第106回インディ500。走行4日目は、予選前最後となる6時間のプラクティスデイでファストフライデイと呼ばれる。


 この日からターボチャージャーのブースト圧が約90馬力増加され、一気にスピードアップ。翌日からの予選に向けて各車が走行を重ねた。


 インディ500の予選は、アテンプトと呼ばれ1回4周を走行しその平均スピードでグリッドを争う。


 12時よりグリーンフラッグが振られプラクティスがスタートすると、マシンを確かめながら、4周の予選シミュレーションを行っていった。


 セッション序盤でアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が231.883mph(38秒8127)を記録。パト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)も0.0142秒差の231.798mphと続く。

2016年のウイナー、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)


 しかし、26度を超える高い気温に加え、突風が吹くコンディションのため、各車積極的には走行を行わず、セッションは進んでいく。


 17日からの走行でクラッシュを喫したドライバーはいなかったが、開始から約1時間半、ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)がターン2でクラッシュし、最初の壁の犠牲者となった。ジョンソンはマシンを修復させ、セッション終盤に再び走行を行っている。

33人の中で最年長となるトニー・カナーン(チップ・ガナッシ)


 佐藤琢磨は、セッション中盤くらいから本格的に走行を始めると徐々にスピードをアップさせ、ロッシに次ぐスピードを記録。さらに残り1時間で行った予選シミュレーションで、ここまでで最速となる232.789mph(38秒6616)を記録。連日に続きトップでファストフライデイを終えた。


 2番手はロッシ、3番手にシボレー勢トップとなるオワード。ここまで好調のチップ・ガナッシ勢は、マーカス・エリクソンが4番手、スコット・ディクソンが5番手と上位に入り、8番手に入ったトニー・カナーンは4周連続の予選シミュレーション走行では平均230.517mphとトップだった。


 琢磨の4周連続の予選シミュレーションは、3周目にスピードを落とし平均229.680mphで5番手。


「3周目にダウンフォースを失い、4周目もスピードを落としてしまいました。3周目と4周目がカギですね。ダウンフォースが少なすぎました」と琢磨。


 チームメイトのデイビッド・マルーカスも7番手と好調で、4周の予選シミュレーションでは、カナーンに次ぐ2番手に。1983年のテオ・ファビ以来となるルーキーのポールポジション獲得も期待される。


「僕たちはプログラムを分けたので、デイビッドはより多くのダウンフォースを持っていました。両方のデータを持っていることは良いことですし、明日はそれを組み合わせるだけですね」と琢磨はコメントしている。

ルーキーのデイビッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・HMD)


 21日から2日間に渡って行われる予選は、予選1日目に13番手以下のグリッドが決定。上位12台は、予選2日目に「トップ12予選」へ進出。ここで7番手から12番手のグリッドが決定し、トップ12予選の上位6台でポールポジションを決する「ファスト6」を実施するフォーマットだ。


 ここまで連日トップの快進撃をみせる佐藤琢磨のインディ500ベストグリッドは、優勝した2020年の3番手。この勢いで日本人初のインディ500ポールポジションを奪取することができるだろうか?


 予選1日目は、ふたつのグループに分かれて9時30分より30分ずつのプラクティス走行を行い、12時よりくじ引き順に予選アテンプト合戦が実施される予定だ。


■第106回インディアナポリス500マイルレース/デイ4総合結果






















































































































































































































































































































Pos.No.DriverTeamEngineMPHLaps
151佐藤琢磨デイル・コイン・ウィズ・RWRH232.78924
227A.ロッシアンドレッティ・オートスポートH231.8836
35P.オワードアロウ・マクラーレンSPC231.79812
48M.エリクソンチップ・ガナッシH231.7827
59S.ディクソンチップ・ガナッシH231.5304
67F.ローゼンクヴィストアロウ・マクラーレンSPC231.49313
718D.マルーカスデイル・コイン・ウィズ・HMDH231.41439
81T.カナーンチップ・ガナッシH231.39218
93S.マクラフランチーム・ペンスキーC231.20614
102J.ニューガーデンチーム・ペンスキーC231.1807
1112W.パワーチーム・ペンスキーC231.14611
1210A.パロウチップ・ガナッシH231.0854
1324S.カラムドレイヤー&レインボールド・レーシングC230.82614
1420C.デイリーエド・カーペンター・レーシングC230.58937
1528R.グロージャンアンドレッティ・オートスポートH230.27010
1677C.アイロットフンコス・ホーリンガー・レーシングC230.14713
1748J.ジョンソンチップ・ガナッシH229.92913
1898M.アンドレッティアンドレッティ・ハータH229.8507
1906H.カストロネベスメイヤー・シャンク・レーシングH229.67723
2021R.ヴィーケイエド・カーペンター・レーシングC229.63516
2160S.パジェノーメイヤー・シャンク・レーシングH229.18410
2233E.カーペンターエド・カーペンター・レーシングC228.33414
234D.ケレットA.J.フォイト・レーシングC227.15722
2415G.レイホールレイホール・レターマン・ラニガンH226.81912
2529D.デフランチェスコアンドレッティ・スタインブレナーH226.69718
2623S.フェルッチドレイヤー&レインボールド・レーシングC226.62732
2725S.ウィルソンドラゴン・スピードC226.23311
2811JR.ヒルデブランドA.J.フォイト・レーシングC226.19817
2914K.カークウッドA.J.フォイト・レーシングC226.06417
3030C.ルンガーレイホール・レターマン・ラニガンH225.8837
3145J.ハーベイレイホール・レターマン・ラニガンH224.3198
326J.P.モントーヤアロウ・マクラーレンSPC223.7646
3326C.ハータアンドレッティ・オートスポートH220.6407

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