大谷翔平が「特別な人間」である理由 MLB219勝の大投手が語った異次元さ「エネルギーが現実離れし、私には想像できない」

2023年5月23日(火)7時0分 ココカラネクスト

二刀流戦士として投打で連日話題を生み出す。そんな大谷の図抜けた活動量は、レジェンド投手の度肝を抜いた。(C)Getty Images

 大谷翔平の底知れないポテンシャルは、目の肥えたレジェンドも脱帽する。現地5月19日にMLBの公式ネットワーク番組『MLB Network』で大谷が特集され、レッドソックスなどで通算219勝を挙げた往年の大投手として名高いペドロ・マルティネス氏は、惜しみない賛辞を贈った。

 かねてから大谷を「特別な人間だ」と評してきたマルティネス氏。サイ・ヤング賞を3度も受賞したレジェンドは、今季に207イニングで被安打102ペースという驚異的な活躍を見せる二刀流戦士を「私自身も先発投手だったから言わせてもらうが、想像するのも難しいよ」と再評価。自らの現役時代の実体験をもとにし、“想像しがたい”という偉才の凄みを論じた。

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「私は登板した後、最初の3日、いや4日は全くと言っていいほど動かなかった。私にとって一番楽な日は登板する日だった。やるべきことは、グラウンドに行って、ウォームアップをして、腕や足のストレッチ。そしてマウンドに行って9イニング投げることだけだった。

 ア・リーグには数多くの素晴らしいチームがあるが、先発投手は彼らと7回、8回、9回まで戦うために準備しないといけない。加えてオオタニの場合は同時に毎日出場して、ベースを走り回るために準備をする必要もある。これが毎日のことなんだ」

 普通の選手でさえも疲労困憊となる連戦を投打の両方でこなし続ける。その異次元さを「何よりも感銘を受ける。力強くバットを振り、全力で走りこむんだ。オオタニは本当に全てのことをやっている。先発投手として投げ、翌日に打者で出場するなんて、どうトレーニングしているのか興味深いね」と感嘆の声を漏らすマルティネス氏は、さらにこう続けた。

「誰もが理解しているはずだが、ピッチングはかなりのエネルギーを使うんだ。先発するときは、やるべきことにかなり集中しなければいけないからだ。オリオールズ戦のように、苦労しながらも投げ抜かないといけない。そこで終わらないからだ。完璧なボールを投げ、試合をうまく切り抜けるために全てのエネルギーを費やす必要がある。

 オリオールズだけじゃない。ヤンキースも、ブルージェイズも、頭を悩ませるんだ。彼(大谷)はそんなチームを相手に7回、8回まで戦わなければいけない。そして、マウンドを降りたらすぐにバットを掴み、ベースを走り回って、相手投手が何を投げようとしているのか読まないといけない。彼が使わないといけないエネルギーの量は現実離れしていて、言ったように全く想像ができないんだ」

 すでに殿堂入りを果たしている百戦錬磨の名投手が「想像できない」と唸る大谷。その次元の違いは、やはり図抜けている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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