還暦レスラー・神取忍、自身の名を冠した田んぼで念願の米作り「やられても起き上がる…」“兼業”の意義を力説
2025年5月25日(日)8時0分 スポーツ報知
田植えを行った女子プロレスラーの神取忍(中央)と井上貴子(右)、NORI(左)
■静岡・清水町
女子プロレスラーの神取忍(60)がこのほど、静岡・清水町にある自身の名前を冠した「カンドリーファーム」で初めて田植えを行った。関義弘町長(71)や各部署の幹部が訪れるなど町側の期待は高く、「中途半端なことはできない。自分たちの頑張りにかかっている」と秋の収穫へ気合を入れた。
自身が社長を務めるプロレス団体「LLPW—X」での現役生活と並行して農業を志す中、関係者を通じて同町にたどり着いた。昨年は第1段階としてサツマイモを植えたが、豪雨で壊滅的な被害を受けた。念願の米作りは苗の育成から関わった。昨年11月、ともに「清水町ふるさと大使」に任命された井上貴子(55)らとトラクターに乗り、広さ2反(20アール)の田んぼで作業に取り組んだ。
サツマイモの経験をふまえ、「やられても起き上がるのがプロレス。こういう時代だからこそ『強く生きていこうよ』というメッセージにもなれば」と、プロレスと農業の“兼業”の意義を力説。「ここは土がよくて、皆さん協力的で人柄もいい。おいしいお米ができるだろうな」と思い描いた。約1トンの収穫が見込まれ、地域の子ども食堂への提供、「神取米」としてふるさと納税の返礼品など、様々な用途が検討されている。(武田 泰淳)