「育成選手だったのが驚き」鮮烈デビューを飾った巨人・松井颯　球団ＯＢは「ストレート系が武器になる」と高評価

投手陣のやりくりに苦労する原監督にとって松井の台頭は心強い限りだろう(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

　５月２１日の中日戦、巨人の育成ドラフト１位・松井颯がプロ初のマウンドに上がり、５回２安打無失点と好投。育成入団ルーキーとしては史上２人目の快挙となる初登板でプロ初勝利を飾った。

　育成新人の「新星」が堂々たるピッチングを披露した。松井は最速１５１キロを計測した直球、スライダーやシンカーなど多彩な変化球を駆使し、三回までパーフェクト投球を展開。四回に初安打を許したものの後続を打ち取り、中日打線を無失点で抑えた。

【動画】「球に力がある」と高橋尚成氏が太鼓判！新星・松井颯が直球で中日アルモンテから三振を奪ったシーン

　プロ初登板で鮮烈なデビューを飾った松井。右腕の投球を球団ＯＢはどう見たのか。巨人、メッツなどで活躍した高橋尚成氏は、自身のＹｏｕＴｕｂｅチャンネル『高橋尚成のＨＩＳＡちゃん』に動画を配信し、松井について言及した。

　高橋氏は、「第一印象は球に力があるなという感じでした」と語ると「特にストレート系の球は回転数もあるでしょうし、ノビのある球を投げていた。一軍レベルの選手を相手に空振りを取れていたので、ストレート系の球は武器になるんじゃないかなと思います」と、力強い直球を高評価した。

　続けて「スライダーはアメリカでよく言われているスイーパーに近いくらいの曲がり幅を持っている。特に横に滑っていくような感じでした」と、松井が投げる横滑りのスライダについて、メジャーで流行している球種”スイーパー”を挙げて話した。

　松井の鮮烈デビューには驚きだったようで、「あれだけの投手が育成選手だったんだというのが驚きでしたね。ジャイアンツにとっては松井選手を育成でとれたのはかなりラッキーだったんじゃないかなと思います」と高橋氏は語った。

　同氏はプロ２勝目を目指す松井に「まだまだ伸びしろはあると思います。上半身主体で投げているので、もう少し下半身を使えばもっと速い球を投げられるでしょうね」とアドバイスを送り、「これから楽しみな投手ですし、長く一軍にいてほしいですね。そのためにはデータをもとに分析することをやっていった方がいいんじゃないかなと思います」と語った。

　育成から這い上がってきた「新星」松井颯は、巨人の投手陣の救世主となれるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]