広島・大瀬良 痛恨2被弾に泣く “鬼門”地方球場で6回2失点も3敗目... チームは3位後退
2025年5月29日(木)5時45分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 広島1—4巨人(2025年5月28日 金沢)
広島・大瀬良大地投手(33)が28日の巨人戦(金沢)で痛恨の被弾に泣いた。味方が1点を先制した直後の初回に増田陸、キャベッジにソロ2発。過去4試合で防御率8・62と苦戦していた地方球場の慣れないマウンドでこの日もつまずき、6回2失点の好投実らず3敗目を喫した。打線は9回に佐々木泰内野手(22)が敵の守護神・マルティネスから代打でプロ初の三塁打を放ったものの得点には至らず。1—4で敗れ、3位に後退した。
大瀬良には地方球場がやはり鬼門なのか。今季初の中5日で6回を6安打2失点。決して責められない投球であっても、3敗目を喫するという厳しい現実を突きつけられた。初回に許した2発。言い訳は一切せず、反省の言葉を並べた。
「マウンド自体は普通に入っていけた。投げにくさもなかった。ただ、この球場。結果的にホームランになっちゃったので…」
打たれ方は確かに良くない。味方打線が幸先よく先制した直後、先頭・増田陸に同点弾を左翼芝生席へ運ばれた。両翼91・5メートル。マツダスタジアムなら入っていたかどうか。慣れないマウンド。試合前まで今季被打率・118のフォークが高めに浮いた。
「先制してくれた直後の2本。流れに乗っていかないといけないところを、僕が止めてしまったので、反省しないといけない」
2死後、4番・キャベッジにも高めに入ったカットボールを右翼場外へ。勝ち越しを許した痛恨の1球。2回以降は、しかし、立ち直り、走者を出しても要所を締めてゼロを並べた。経験豊富な右腕の値打ちだった。
中継ぎ登板した15年6月23日の阪神戦(長野)以来、10年ぶり5度目の地方球場。「黒田(博樹=現球団アドバイザー)さんの勝ちを消してしまい、“また頑張れ”と言われたのを覚えています」。過去4試合で防御率8・62。慣れないマウンドで、この日も立ち上がりにつまずいた。
今季ここまで9試合に先発し、全て2失点以下に抑えながら2勝止まり。昨季同様に、大瀬良登板時に打線が挙げた得点は16、1試合平均1・78点と援護に乏しく、勝ち星が伸びない現実がもどかしい。チームも3勝にとどまっており、右腕は足元を見つめる。
「僕に問題があるのかなと思う。ゲームはつくっているけど、何かが足りなくて流れを持ってこられない投球になっているのかも。しっかり反省し、結果に結び付けられるようにやっていかないと」
辛抱の時。新井監督は「立ち上がりに2本かな。でも、中5日で粘って投げてくれたと思う」とねぎらった。 (江尾 卓也)