【日本ハム】万波中正、２発！ 本格覚醒で追い込まれる「もう一人のロマン砲」

野村は開幕戦で４番を任されるなど新庄監督からも大きな期待を受けている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

　日本ハムで期待の若手が躍動している。

　３０日のヤクルト戦（エスコンフィールド）に「４番・右翼」で先発出場した万波中正外野手は４回に両リーグ２ケタ本塁打１番乗りとなる１０号右越え同点ソロを放つと、６回にも自身初の２打席連続となる１１号の決勝ソロをマーク。以前から球界屈指の身体能力を認められてきた若き大砲候補がプロ５年目にして才能を開花させようとしている。

【動画】今季初の右方向への一発となった万波の１０号ソロ

　右に左に豪快にアーチをかける万波の姿は本拠地のファンも喜ばせた。

　特に４回の一発は今季初めて逆方向へ運んだ一発とあって、着実に力をつけていることを証明してみせた。

　４番を任せた試合でしっかり結果を残したことに新庄剛志監督も「選球眼がいい。少しの間、４番で固定します」と評価。引き続き、４番起用を続けると明言してみせた。

　一方、万波好調の裏で奮起が求められているのは、本来の４番、野村佑希にもある。「ジェイ」の愛称で知られ勝負強さにも定評のある野村だが、今季はここまで４８試合に出場し、打率・２４３、５本塁打、２２打点。一方の万波は４７試合に出場し、打率・２６３、ともにリーグトップとなる１１本塁打、１８二塁打と長打が多いことも特徴となっている。

　また野村はリーグワーストの５１三振と三振が多いことも目をひく。好球必打と選球眼の良さでアーチを量産し始めた万波とはこの点でも現時点で差がついている。

　開幕から最下位が定位置だったチームも５月は勝ち越しを決めるなど、善戦するゲームが増えてきた。野村が調子を上げ、現在故障離脱中の清宮幸太郎が復帰となれば、さらにチームが勢いづくのは間違いない。チーム力の底上げにもつながる４番争いの行方が今後も注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]