福住仁嶺、数々の不運を乗り越えての初優勝「今日はすべての運が自分に向いてくれた」【第4戦SUGO決勝会見】

2021年6月20日(日)17時52分 AUTOSPORT web

 6月20日にスポーツランドSUGOで開催された2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦。決勝レースで初優勝を飾った福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、2位の大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、3位の関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、そしてDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの吉田則光監督が決勝後の会見でレースを振り返った。


福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝:優勝


「今シーズン、初戦から調子は悪くはなく、初戦は表彰台、第2戦も調子良く来ていたのですけど、そこから少しトラブルだったり、スーパーGTの方でもあまりうまくいかなかったりして、タイミングが悪いことが続きました。それも自分の実力なんだと思って、いろいろと考えてしまうこともあったのですが、少し時間が空いた際にリフレッシュして、今回SUGO戦に臨みました」


「予選では少しうまくいかず、悔しい結果となってしまいました。今日はドライに状況が変わってクルマの方も調子が良く、レースに関しても展開が良く、うまく運べることができました。後ろとのマージンもありましたし、楽に優勝したというわけではないですが、本当に今日に関しては全ての運が自分に向いてくれました。優勝することができ、応援してくださっているみなさんに本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、いいクルマに仕上げていただいたチームのみなさんにも感謝の気持ちでいっぱいです」


「(3周目の1コーナーでの阪口とのバトルについて)序盤、阪口選手のペースが少し上がっていないことがわかったので、セクター3に入った早めの段階でオーバーテイクシステム(OTS)を押して仕掛けたのですけど、ふたりとも1コーナーをオーバーシュート気味に入って行ったので『これは抜けないな』と思っていました。その際に阪口選手と少し当たりましたが、その後はうまくラインどりがよかったので2番手に上がることができ、そこからより展開が楽になったのかと思います」


「関口選手の前に出るには、先に関口選手がピットに入ってから、クリーンエアでいいラップを刻んで、翌周に入るしかないなと思っていたので、その瞬間を狙ってチームにも情報を教えてもらい、OTSなども使いました。ピットに入ってからはチームのみなさんが本当にいい仕事をしてくれて完璧な作業だったので、本当に全てが噛み合って前に出ることができたのだと思います」


「(トップに浮上してからは)大湯選手と野尻(智紀)選手のタイムだったり、ペースやギャップを聞いたりしながら走っていていましたが、一番警戒しないといけないのは大湯選手だとチームからも言われていたので、ずっと大湯選手とのギャップを見ながらレースを運んでいました」


「ここ何戦かは流れが悪く、ポイントを獲ることができないレースが続き、有効ポイント制を考えたらもう落とせないという状況でしたが、初優勝することができました。これでポイントランキングも変わってくると思うので、次戦も僕自身得意だと思っているもてぎが連戦で続くので、そこでしっかりと結果を残して、チャンピオンを目指して頑張りたいと思います」

スーパーフォーミュラ初優勝を手にした福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)


DOCOMO TEAM DANDELION RACING 吉田則光監督


「福住選手は初優勝までが長く、今までも数回チャンスがあったのにうまく結果に結びつかなかったので、今回は本当に嬉しいです」


「(チームの今季のパフォーマンスについて)昨年まで山本尚貴選手が在籍していただいたおかげで、チームの実力も変わっていますし、半分は山本選手の置き土産みたいなところもありますね」


「(福住について)これで1勝をすることができたので、今後はこの勢いでこのままシリーズチャンピオンに向かって進んでいきたいなと思います」


「(エンジニアも担当する牧野について)今回も雨の予選でいいパフォーマンスが見れました。ただドライの走行は今朝が初めてなので、なかなかうちのクルマに慣れていない部分もあるし、これからだとは思います。レースペースは悪くはなかったので、パフォーマスは十分に感じています」


「(第5戦もてぎに向けて)昨年のもてぎは予選でチーム側が失敗した部分もあって、結果に結びつかなかったのですが、レースペースはいいですし、予選結果の割にはまとまっているので、クルマとしてのベースはあると思っています。福住選手と牧野選手がいいパフォーマンスを見せてくれると思っています」


■今季2度目の2位獲得の大湯都史樹「正直トップにいけるほどのペースではなかった」


大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
決勝:2位


「まず、福住選手はレース運びを含めて素晴らしかったと思います。僕も頑張っていましたけど、僕のペースと距離を見ながら自分のペースをコントロールしていたというところでも本当にうまいなと思いました。僕は正直トップにいけるほどのペースではなく、かなり苦しい中で走っていたので、前を追いかけるというよりは、後半速かった関口選手を抑えるのに必死でした」


「レースが始まってから終わるまでずっと気が抜けないというか、ピットでのチームのミスも少しあり、かなり遅れてしまったのをなんとか挽回しなくてはいけないと思ってプッシュするのに気を張っていました。常に気を張りながらのレースで……本当に今週は疲れたなと思います」


「(20周目に関口を捉えた際)タイヤの温まりや内圧を含めてですけど、序盤で抜かなくてはいけないというのは思っていました。本当は(関口の)アウトラップで抜きたかったのですけど、そこでは至らず。そうなると次の周しかないなと僕の中で思っていたので、あのタイミングで抜けたということはよかったなと思います」


「(SNSで『今週は謎の自信があります』と書かれていましたが、という問いに対し)理由は全くないのですけど、今週はいける自信がありました。ただ、土曜日を迎えてみると、ウエットコンディション下でのパフォーマンスでかなり苦戦して、どうにもならないという状況でした。その中でもQ3に入れたので、決勝2位という結果に繋がったと思います。なんとか踏ん張って掴めた2位なので嬉しいです」

2021スーパーフォーミュラ第4戦SUGO 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)


関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)
決勝:3位


「スタートと1〜2周目のタイヤが冷えているときは自分の思うように冷静に走ることができ、その際には『今日は勝てるのではないか』と思ったのですけど、ピットで逆転されてしまい。あとは大湯選手にもコース上で抜かれてしまって、少し残念な結果となりました」


「最後は大湯選手に追いついて、ダウンフォースの関係で抜けはしませんでしたが、最低でも2番手のペースはあったのかなと。トップの福住選手がどれだけ全開で走っていたかはわからないのですけど。大湯選手に抜かれた際は最終コーナーでかなり距離があったので、正直油断していて。もう少し後ろを気にしていたらよかったのですけど、あそこは完全に自分のミスです。あそこで抑えられていたらおそらく(2位には)いけていたと思うので、そこは反省ですね」


「(ドライの決勝に向けて自信はあったか、という問いに対し)今日のフリー走行とウォームアップで徐々にクルマを改善でき、フィーリングもタイムも良かったので、それなりには。一番速いクルマを作れたという自信はなかったですけど、前に出られたら全然抑えられるくらいの、最低限のクルマはできていたという自信はありました」


「次戦以降も予選Q3に残って、ポールポジション争いをして。またレースでも優勝争いができるように引き続き頑張っていきます」

2021スーパーフォーミュラ第4戦SUGO 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)

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