帰ってきて!移籍後も活躍している北九州OB選手3選【J3リーグ2023】

2023年7月21日(金)18時0分 FOOTBALL TRIBE

ディサロ燦シルヴァーノ(左)河野貴志(中)藤原奏哉(右)写真:Getty Images

2020シーズンはJ2リーグで5位と躍進したギラヴァンツ北九州。しかし、そこからわずか1シーズンほどでJ3リーグへの降格を味わい、さらに今2023シーズンはそのJ3でも現在19位と苦戦を強いられている。


その要因には、昨季までの主力選手流出や期限付き移籍期間満了に伴う戦力ダウンが挙げられる。編成面での苦労は今季に限った話ではなく、特に躍進を遂げた2020年以降は各年同様の傾向が見られる。苦境に立たされている現状も相まって、そういった選手たちに帰ってきて欲しいと願うファンやサポーターも多くいることだろう。


ここでは、近年、北九州から他クラブへ移籍し現在も活躍している選手の中で、帰還を望む声が多いと思われる選手3名を紹介する。




湘南ベルマーレ FWディサロ燦シルヴァーノ(ギラヴァンツ北九州所属時)写真:Getty Images

ディサロ燦シルヴァーノ(湘南ベルマーレ)


2020シーズン、ギラヴァンツ北九州がJ2で上位進出した際の立役者でもあるFWディサロ燦シルヴァーノ。当時、18ゴールを挙げチームトップスコアラーとなっている。2021シーズン以降の移籍先である清水エスパルスでは、熾烈なポジション争いの影響もあり出場機会は限られたが、昨2022シーズン途中にJ2のモンテディオ山形へ期限付きで移籍すると、17試合で8ゴールと高い決定力を見せつけ、山形の後半戦躍進に貢献している。


北九州や山形での活躍を見れば、その決定力の高さに疑いの余地はない。今季6月まで在籍していた清水では、起用法の影響もあってか17試合3ゴールと決して満足のいく結果が出せていない。しかし、そのうちの1ゴールはミドルレンジからの見事なドライブシュートで、2〜3月度のJ2月間ベストゴールに選ばれるなど、くすぶっていた清水でも、自身の能力の高さを示すゴールを挙げたと言えよう。


今季開幕当初は清水のスタメンに名を連ねる試合も多かったディサロ。しかし、監督交代を機に途中出場が増え、明らかに序列を下げた印象を受けた。7月13日には湘南ベルマーレへの完全移籍が発表され、清水を去ることが決まった。


J2での確かな実績を持つかつての稼ぎ頭を見て、移籍するのであればいっそ戻ってきて欲しいと願う北九州サポーターが多くいることだろう。


アルビレックス新潟 MF藤原奏哉 写真:Getty Images

藤原奏哉(アルビレックス新潟)


2018年に阪南大学からギラヴァンツ北九州に加入したMF藤原奏哉も、近年手放したことが惜しまれる選手の1人だろう。2021年にアルビレックス新潟へ移籍して以降2シーズンは、J2でほぼ全試合に出場。昨2022シーズンは4ゴールを挙げて、新潟のJ2優勝と6年ぶりのJ1昇格に大きく貢献した。


今季もそのまま新潟に在籍し、自身初となるJ1でプレーしているわけだが、右サイドバックを主戦場に堂々としたプレーを随所に見せている。特に際立つ活躍を見せたのが、第4節の川崎フロンターレ戦。J1でも屈指のサイドアタッカーの1人、FWマルシーニョを完全に封じ込めるほどの高い対応力を見せた。


北九州時代はJ1昇格に迫った2020シーズンに中盤戦以降不動の右サイドバックとして躍動。チームは前半戦ほど勝ち星を挙げられなかったが、その中でもプロ初ゴールを含む3ゴール2アシストと結果を残し、上位に踏みとどまる原動力となっていた。170cmと小柄ながら、強靭なフィジカルで高い守備の貢献度を誇る藤原。攻撃でも積極的に前に出る姿勢を見せ、今季ここまでは2アシストとJ1の舞台でも通用することを示している。


攻守でチームに貢献できる藤原の姿は、J3で苦境に立たされている北九州から見ると、今一番頼りたい存在と言えるのではないだろうか。




ブラウブリッツ秋田 DF河野貴志(ギラヴァンツ北九州所属時)写真:Getty Images

河野貴志(ブラウブリッツ秋田)


昨2022シーズンまでギラヴァンツ北九州の守備の要として活躍していたDF河野貴志。今季はJ2のブラウブリッツ秋田へ完全移籍し、ファジアーノ岡山から期限付き移籍中のDF阿部海大とともにゴール前に強固な壁を形成している。


現在、秋田はJ2で14位。開幕から6戦無敗を果たした序盤戦の勢いは落ちてきているものの、失点数28は上位勢と比較しても全く引けを取らない数字である。もちろん1人の活躍だけで成し得た数字ではないが、河野が果たしている役割は大きいと言えよう。


186cm、85kgという恵まれた体格を武器に、空中戦の強さが大きな魅力。守備ではもちろん、攻撃でもセットプレーのターゲットとして期待が持てる。実際、今季の河野はロングスローではあるがヘディングでの得点をマークしており、セットプレーからの得点が多い北九州にとって、河野のような選手がいれば、さらにチャンスを活かせているのではと想像してしまう。


今季ここまでの北九州は、失点数では他チームと比較しても大崩れはしていない。しかし、得点数に目を向けるとリーグで2番目に少ない16ゴールにとどまっている。この現状を考慮すれば、得点力の高いFWの補強も望まれる一方、さらに失点数を抑えることも、勝ち点を1ずつを積み上げることに繋がるだろう。


守備の安定と攻撃チャンスを活かせる存在として、河野の帰還を望む声が多く聞こえるのも当然の状況と言えよう。

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