全日本ラリー第7戦:勝田範彦が逆転で2勝目。新井敏弘が総合2位に続く
2019年7月30日(火)12時28分 AUTOSPORT web
2019年のJRC全日本ラリー選手権は7月26〜28日、第7戦横手ラリー2019が秋田県横手市を中心に行われ、競技2日目に首位へ浮上した勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が2019年シーズン2勝目を飾った。
グラベル(未舗装路)イベントの横手ラリーは2019年からJRCのシリーズ戦に組み込まれた。多くの参加者が初走行となるため、事前のレッキ(下見)走行でどれだけ正確なペースノートを作り上げられるかが重要なラウンドとなった。
SS1〜6が行われた競技初日の27日(土)は気温が35度まで上がるなど、厳しいコンディションに。そんななかオープニングのSS1では鎌田卓麻/鈴木裕(スバルWRX STI)がトップタイムを刻み総合首位につける。
しかし、鎌田はSS2でサスペンションにダメージを負うアクシデントがありリタイア。かわって、このステージでトップタイムだった新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)が総合首位に浮上した。
その後、新井大輝はSS3〜6までの4SSすべてでトップタイムを刻んでリードを拡大。総合2番手の奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)に対し28.5秒のリードを築いてみせた。
明けた28日(日)はSS7〜12で争われる構成。オープニングのSS7では総合2番手だった奴田原がパンクで失速しステージ8位に終わり、総合4番手まで後退してしまう。これで総合2番手には勝田、総合3番手には新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が浮上した。
このままスバル勢がトップ3を占めるかと思われたが、午前中最後のステージだったSS9で総合首位の新井大輝にエンジントラブルが発生。走行を続けられずリタイアを余儀なくされてしまう。
これで首位に勝田、総合2番手に新井敏弘、総合3番手に奴田原のオーダーで、ラリーは残り3SSへ。ここでは首位の勝田が気を吐き、SS10終了時点でリードを31.5秒まで広げると、そのままフィニッシュ。3月に行われた第2戦新城ラリー以来の2019年シーズン2勝目を挙げた。
総合2位争いはSS11終了時点で奴田原が3.4秒差まで迫ったものの、最終SS12でステージ2位に食い込んだ新井敏弘がポジションをキープ。スバル勢がワン・ツーを飾っている。
JN-2クラスでは上原淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック)がクラス優勝を飾ったほか、JN-3クラスでは山本悠太/山本磨美(トヨタ86)が、関根正人/草加浩平(スズキ・スイフト)が、JN-5クラスでは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN-6クラスでは大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツ)が、それぞれクラス優勝を達成している。
また、このうちJN-5の天野/井上組、JN-6の大倉/豊田組は、シーズン終盤3戦を残して、シリーズチャンピオンを獲得している。
2019年の全日本ラリーは、この横手ラリーを終えて約2カ月のサマーブレイクに突入。第8戦は9月20〜22日に行われる『RALLY HOKKAIDO』だ。