3代目はついにFFへ転身。新型『BMW1シリーズ』は、居住空間も大幅に拡大

2019年9月4日(水)12時0分 AUTOSPORT web

 BMWのもっともコンパクトなモデルでありながら、優れた走行性能と機能性を持ち、“駆け抜ける歓び”を備えたFRモデルとして高い評価を得てきた『BMW1シリーズ』が第3世代へと進化。この最新型からついにFFプラットフォームを採用し、より広くなった室内空間に加えて日本初導入となるタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)を採用するなど、一層機能的なモデルとして8月29日より発売開始となっている。


 2004年誕生の初代、2011年モデルチェンジの2代目ともに、このCセグメントでも数少ないFR方式を採用し、BMW伝統のドライビング・コンシャスなハッチバックとして『BMW1シリーズ』は独自の世界を築いてきた。


 しかしBMWが傘下ブランドのミニなどで蓄積した前輪駆動の技術ノウハウを活用することで、その走りの世界が維持発展できることや、このセグメントで必須事項ともなるユーティリティ性能の大幅な引き上げを狙い、この最新世代でついにFF化を断行。これまでのモデルから大きく舵を切る世代交代となった。


 そのデザイン面では、大型化し中央部が連結した新世代デザインのキドニー・グリルと、くっきりとしたデザインの4灯ヘキサゴナルLEDヘッドライトを採用することで、より若々しくスポーティな個性を強調。サイドのプレスラインとリアホイールを強調するような力強いシルエットに加え、新デザインのL字型テールライトが印象的なアクセントとして配置され、全体として端正な印象を与えるエクステリアに仕上がっている。


 一方、注目のユーテイリティ面では、FRでは床下を通る駆動系が必要なくなったことなどから、後部足元のスペースが約40mm広くなり乗降性も上がるなど、室内空間の機能性が大幅に改善された。また、ラゲッジルームの容量は先代比で20リッター増加した380リッターとなり、後席を倒すと最大1200リッターまで拡大する大幅な進化を果たしている。


 そのほか、5.1インチのメーターパネル・ディスプレイや8.8インチのコントロール・ディスプレイに加え、オプションで10.25インチのディスプレイを2枚備えた最新のBMWライブ・コックピットや、大型化したBMWヘッドアップ・ディスプレイをラインアップ。Qi対応の機器(スマートフォン等)を充電できるワイヤレス充電機能を全車に標準装備とするなど、機能面でも最新世代の装備を採用した。

新デザインのL字型テールライトが印象的なアクセントとして配置され、全体として端正な印象を与えるエクステリアに仕上がった
前輪駆動車特有の、コーナリング時に車両が外側に膨らんでしまう現象(アンダー・ステア)を大幅に抑制するARBを初搭載
FF化の恩恵により、ラゲッジ容量は先代比で20リッター増加の380リッターとなり、後席を倒すと最大1200リッターまで拡大する


 そしてもうひとつの懸案であるFF化による運動性能面では、日本のBMWとして初となるARBを搭載。この機構ではエンジン・コントロール・ユニットで直接スリップ状況を感知し、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)を経由することなく、以前より約3倍の速さで信号を直接エンジンに伝達。


 前輪駆動車特有のコーナリング時に車両が外側に膨らんでしまう現象(アンダー・ステア)を大幅に抑制し、より俊敏な走りを実現したという。


 そしてアルミニウム製のエンジン・フードを採用し、高張力鋼とアルミニウムを効果的に組み合わせた骨格により、剛性を確保しながら最大30kgの軽量化を果たしたボディには、日本上陸最初のラインアップとして1499cc直列3気筒直噴ガソリンターボ(140PS/220Nm)の118i系と、同1998ccの4気筒(306PS/450Nm)となるM135iの2機種を設定。


 後者のM135iでは、BMWのインテリジェント4輪駆動システムBMW xDriveを採用し、新開発の機械式トルセン・リミテッド・スリップ・ディファレンシャルを標準装備するなど、よりスポーティかつ俊敏な走りを実現した。


 またデザイン面でも、M135iにはメッシュデザインのキドニー・グリルや、直径100mmのデュアル・エキゾースト・テールパイプを採用するとともに、キドニー・グリルやエアインテーク・トリム、ミラーキャップ等がセリウム・グレーに統一され、よりアグレッシブなエクステリアとなっている。


 そのほか、高機能な運転支援システムやAI技術を活用したインテリジェント・パーソナル・アシスタントも設定され、運転支援機能として新たにレーン・チェンジ・ウォーニング、後部衝突警告機能、クロス・トラフィック・ウォーニング(リア)、スピードリミット情報表示機能が追加されたドライビング・アシストを標準装備。さらに直近に前進した50mの軌跡を記憶し、その軌跡通りに後退する際に、ステアリング操作を自動で行う”リバース・アシスト”を備えたパーキング・アシスト機能も標準で備わっている。


 118i系はトリム違いで標準、Play、M Sportの3モデルが用意され、トップグレードのM135i xDriveを含めて価格は334万〜630万円に。11月以降に順次デリバリーが開始される予定だ。

5.1インチのメーター・パネル・ディスプレイや8.8インチのコントロール・ディスプレイを採用。日本では全車右ハンドル仕様となる
4400mm級の全長で2670mmのホイールベースを実現。後部足元のスペースも約40mm広くなり乗降性も向上した
トップグレードのM135iには1998ccの直列4気筒直噴ターボ(306PS/450Nm)を搭載する


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