ハードワークで勝ち進んだリベルテSCが4年越しの四国大会連覇!…EXILE CUP 2023四国大会

2023年9月6日(水)14時0分 サッカーキング

EXILE CUP 2023 四国大会を制したリベルテSC [写真]=白川 裕一

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 四国地方の梅雨が明け、夏本番を迎えた7月23日。株式会社LDH JAPANが主催する小学4年生から6年生を対象としたフットサル大会「EXILE CUP」の四国大会が、高知県高知市の高知県立春野総合運動公園多目的広場で行われた。
 コロナ禍の影響で4年ぶりの開催となった本大会。四国大会には四国四県から48チームが参加し、今年9月に愛媛県今治市で行われる全国大会への切符を懸けて熱く争った。

 当日は選手たちを歓迎するような青空が広がる快晴。競技開催を前に高知県サッカー協会の松木泰則会長より「大いに楽しみ、大いにプレーし、仲間を思いやる気持ちを持つ。勝負に挑みながらも、この四国でみんなが一つになり、友達を増やす。この先もこの絆を忘れないで欲しい」との歓迎の言葉が送られた。その後は参加選手全員が、EXILE TETSUYAさん監修のもと日本サッカー協会が開発した「クラッキ!ダンス」で体をほぐし、各チームはピッチへ送り出された。



 この四国大会は4チームごとの12グループに分かれて総当たりの予選リーグを戦い、上位16チームが決勝トーナメントに進出。優勝チームのみに与えられる全国大会出場権を懸け、予選リーグから炎天下の熱気にも負けない熱戦が繰り広げられた。
 ピッチではコーチの激しいゲキが飛ぶとともに、それに応えようとする選手たちが躍動。体格差があろうとも負けずに全力でぶつかり合う姿が印象的に映った。また、7分間ハーフという短期決戦ゆえ、常にチャレンジングなプレーが連続し、アップテンポな見応えのある試合で観る者の目も釘づけにした。

 男子に混じって女子選手の活躍も目立った。中でも介良SSS(高知市)の紅一点、横山智空さんはGKとしてチームの守護神に君臨。サッカー競技ではフィールドプレーヤーとして活躍しているというが、「フットサルはGKにボールがたくさん来るからやってみたかった」と約2カ月前からGKの練習を積み、今大会ではシュートに対して非凡な反応を見せるなど好セーブを連発。チームとしては惜しくも予選リーグで涙を飲んだが、横山さん自身は「ミスをしたところもあったけど、大体止めることができて良かったです」と大きな手応えを感じていたようだ。

 16チームが出揃った決勝トーナメントではグッとプレーのクオリティが上がり、負ければ即敗退とあってさらに緊張感も張り詰めた。中でも決勝トーナメント1回戦で白熱したのは、2019年に四国大会を制し、今大会も予選リーグを全勝&無失点で勝ち上がってきたリベルテSC(徳島県板野郡松茂町)とSUNRISE(香川県三豊市)の対決。試合は開始早々にリベルテSCが先制するもSUNRISEはすぐさま同点に追いつき、その後も交互に得点を重ね合うクロスゲームになった。どちらに勝利が転がってもおかしくない展開となるなか、終盤にリベルテSCが意地の一撃で勝ち越しに成功。この大接戦を制したリベルテSCはその勢いのまま順調にトーナメントを勝ち上がり、決勝戦へとコマを進めた。

 反対側のトーナメントの山で最も盛り上がったのは同じ愛媛県勢である玉津サッカークラブ(西条市)と伊予サッカースクール(伊予市)の一戦だった。予選リーグで22得点、無失点の圧倒的なパフォーマンスを見せた玉津サッカークラブは序盤から攻勢をかけ続けるが、予選リーグ2位通過ながら粘り強い戦いぶりで勝ち上がってきた伊予サッカースクールはここでも粘り強さを発揮。お互いに一歩も譲らない試合はスコアレスのままタイムアップとなり、今大会初のPK戦へともつれ込んだ。このPK戦でも決着はなかなかつかず、両チーム6人目までのキッカー全員が決め続けた。しかし、7人目のターンで玉津サッカークラブGKが渾身のセーブで吠え、寸分の差でチームを決勝の舞台へと導いた。



 決勝戦はリベルテSCと玉津サッカークラブ。予選リーグから下馬評の高かった本命チーム同士の対決となったが、開始早々から勢いの違いを見せたのはリベルテSCだった。チームの10番を背負う西内陽人君が序盤から立て続けにゴールを射抜き、早々にハットトリックを達成してチームに勢いをつけると、守備でも玉津サッカークラブの強力攻撃陣をハードワークで封鎖。相手の反撃を前半終了間際の1点に抑え、後半にダメ押しとなる4点目を決めて勝負あり。リベルテSCが大会中断期間を経た4年越しの四国大会連覇を成し遂げ、今大会6チーム目となる全国大会行きの切符を手に入れた。

リベルテSCの西内位吉コーチは「セットプレーをしっかり練習していたので、そこがハマって狙い通り得点が取れました。子どもたちは最後まで体を張り、熱い気持ちでプレーしてくれたと思います」と期待に応えてくれた選手たちへ賛辞を送った。チームの主将・佐藤蒼志君は「チームが一丸となってプレーできました。この調子で全国大会でも優勝できるように頑張りたいです」と来るべき全国大会での躍進を誓った。



 四国大会にはLDHのヴォーカルグループ、DEEPのKEISEIさんも来場。子供たちの熱いプレーを見守るとともに大会プレゼンターを務めた。KEISEIさんは「僕もみんなのプレーを見て、自分の中で忘れかけていた感情を呼び覚まさせてもらいました。ボール一つでこういう気持ちを培えているんだなと感心させられましたね。大人こそボールを蹴るべきだなって」と子どもたちのハッスルプレーに刺激。この言葉が表すように、会場にいた全員が勝負だけにとらわれない、大切なものを感じられた1日になったに違いない。

文=松本 隆志 写真=白川 裕一

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