WRC:第12戦カタルーニャでワークス復帰のフォルクスワーゲン、ポロGTI R5を託す1組目を発表

2018年9月14日(金)17時51分 AUTOSPORT web

 カスタマーチーム向けのラリー車であるフォルクスワーゲン・ポロGTI R5の開発を進めているフォルクスワーゲン・モータースポーツは、同車の実戦デビューとなるラリー・カタルーニャでエリック・カミリを起用すると発表した。


 2016年限りでWRC世界ラリー選手権でのワークス活動を終了したフォルクスワーゲンは、カスタマーチーム向けラリー車両として人気を博しているR5市場へ参入するべく、これまでWRCで培ってきたノウハウを活用してポロGTI R5の開発を進めている。


 ポロGTI R5のデリバリーは2018年末ごろから開始される予定で、フォルクスワーゲンはそれに先駆けたデモンストレーションとして10月25〜28日に行われるWRC世界ラリー選手権第12戦カタルーニャのWRC2クラスへワークス参戦し、1戦限りではあるがWRCへ“復帰”。2台のポロGTI R5を走らせる。

マシン開発に従事してきたエリック・カミリ


 ドライバーのひとりとしてアナウンスされたカミリは、2017年のWRC2クラスへMスポーツから参戦し、ランキング2位を獲得しているドライバー。また同チームからWRC最上位クラスへ参戦した経験も持つ。


 2018年はMスポーツ陣営の一員としてWRC2クラスに参戦しながら、ポロGTI R5の開発にも従事。チームはマシンに馴染みがあること、WRC2クラスでの経験が豊富なことなどから、ドライバーに起用したという。


「エリック・カミリと(コドライバーの)ベンジャミン・ベイラスは経験豊富なコンビで、ポロGTI R5の開発テストで価値ある働きをしてくれた」と語るのはフォルクスワーゲン・モータースポーツのスベン・スミーツ代表。


「マシンを実戦デビューさせるにあたり、彼らがもつWRC2クラスでの経験を活かすことは論理的な選択だ。彼らにマシンを託すことで、好成績を狙えるはずだ」


 9月6日に誕生日を迎えたばかりのカミリは「スベン・スミーツとR5開発チームは最高の誕生日プレゼントをくれたよ」と述べている。


「このチームで大役を務めることができて光栄に思う。何度もテストを重ねてきたポロGTI R5で実戦に臨めることをうれしく思うし、モチベーションも高まっているよ」


「ベン(ベンジャミン・ベイラス)と僕はラリー・カタルーニャに向けて準備を進めているから、ポロGTI R5のキャリアをいい形でスタートさせたいと願っている」


 なお、チームは2台目のポロGTI R5をドライブするコンビについては近日中にアナウンスするとしたほか、この新型マシンにはすでに8チームから15台分のオーダーを受けていることも明かしている。


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