MotoGP第9戦:ヤマハ、フロントロウを独占。モルビデリが自身初のポールポジションを獲得

2020年9月26日(土)22時10分 AUTOSPORT web

 MotoGP第9戦カタルーニャGPの予選が、スペインのカタロニア・サーキットで行われ、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)が最高峰クラスで初のポールポジションを獲得。2番手にファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)、3番手にバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が並び、フロントロウをヤマハ勢が占めた。


 フリー走行3回目は気温13度、路面温度14度のドライコンディション。前日は低めの路面温度と強い風に苦戦したライダーが多かった。土曜日午前中は、気温、路面温度は前日よりも下がったものの、風は前日よりも収まるコンディションとなった。


 セッション序盤には、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、続いてファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)がトップタイムをマークする。クアルタラロがトップをキープしたままセッションは進み、残り時間15分で、クアルタラロがさらに自身のタイムを更新。ここで、フリー走行3回目で初めて1分39秒台のタイムに突入した。


 続いて中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が2番手に浮上。その中上のタイムを、直後にポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が更新すると、さらに残り時間10分でトップに立つ。


 残り時間10分を切って、ビニャーレスやアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)やバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)などがQ1からの予選となる総合11番手以下につける状況だ。


 残り時間8分、ビニャーレスがトップに浮上すると、その翌周にもタイムを詰め、トップをキープ。一方、総合でトップ10圏内につけていた中上が、2コーナーでスリップダウン。中上はすぐに起き上がったが、フリー走行3回目残り時間5分でピットに戻る事態となった。


 続いてさらに、カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)が5コーナーで転倒。この2コーナーと5コーナーは特に路面状況に注意が必要だと、初日後に中上自身が語っていたコーナーであり、実際に多くのライダーがこのふたつのコーナーで転倒を喫している。


 こうした状況のなか、クアルタラロが2番手に、エスパルガロ弟が3番手に浮上する。トップのビニャーレスは、終盤にトップタイムを記録したのち、ピットに戻っていた。そのビニャーレスのトップタイム、1分39秒462を、クアルタラロが最後のアタックで0.044秒更新。1分39秒418を記録して、クアルタラロがトップでフリー走行3回目を終えた。


 2番手はビニャーレス。最後のアタックでミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)が3番手、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)が4番手に浮上し、5番手はヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)だった。


 セッション終盤に転倒を喫した中上はタイムアタックができず、15番手。3回のフリー走行の総合結果でも15番手となり、Q1から予選に挑むことになった。


 また、セッション中盤に5コーナーで転倒を喫したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)は、メディカルセンターに運ばれた。エスパルガロ兄はその後、問題なしとの診断を受け、フリー走行4回目に出走している。


 フリー走行4回目ではビニャーレスがトップタイムをマーク。エスパルガロ弟が2番、ミルが3番手につけ、ロッシが今週末初のトップ5以内の4番手。クアルタラロが5番手だった。


■予選でモルビデリが自身初のポールポジションを獲得


 予選Q1は気温21度、路面温度34度のドライコンディションで行われた。午前中は低めだった気温、路面温度も、Q1が始まるころには前日のフリー走行2回目の時間帯近くにまで上昇。Q1から予選に挑むのは、ドヴィツィオーゾ、中上、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、ジャック・ミラー(プラマック・レーシング)、フランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)など12名のライダー。


 セッション前半のアタックではミラーが1分39秒705をマークしてトップ。2番手にエスパルガロ弟がつける。ピットインの時点で、中上はトップから約1秒差の8番手。


 残り時間7分を切ってセカンドアタックが始まると、中上が5番手に浮上。トップのミラーがタイムを更新してポジションをキープするなか、リンスが2番手に浮上する。中上は再びタイムを更新するも2番手タイムには及ばず、3番手につける。


 しかし、中上は最後のアタックでさらにセクタータイムを詰めていき、ミラーに次ぐ2番手タイム、1分39秒547を叩き出した。この結果により、トップのミラーと2番手の中上がQ1を突破。Q2進出を果たした。


 続いて始まった予選Q2は、前半のアタックではモルビデリがトップタイムをマーク。2番手にビニャーレス、3番手にはロッシがつける。開始5分でオリベイラが10コーナーで転倒。セッション前半の転倒だったため、オリベイラはその後、再びアタックを行った。


 モルビデリとビニャーレスは開始5分をすぎると早くもピットイン。その間にミラーが2番手、ザルコが3番手に浮上する。もうひとりのヤマハライダー、クアルタラロは前半のアタックを終えて12番手という状況だ。


 残り時間が5分となるころ、2回目のアタックが始まった。それまで12番手につけていたクアルタラロが、まずは2番手に浮上すると、残り2分を切ってトップタイムをマーク。さらにロッシが3番手に浮上した。


 しかしそのクアルタラロのトップタイムを、モルビデリが最後のアタックで0.210秒更新。1分39秒を切る1分38秒798を叩き出してトップに浮上した。このモルビデリのタイムを破るライダーは現れず、モルビデリがMotoGPクラス初となるポールポジションを獲得した。


 2番手はクアルタラロで、ペトロナス・ヤマハSRTがワン・ツーを占める結果となった。3番手には終盤にポジションを上げたロッシ。ロッシとしては今季初のフロントロウに並んだ。4番手はQ1から予選に臨んだミラー。ビニャーレスは5番手で、2列目から決勝レースを迎える。


 KTM勢最上位はエスパルガロ弟の7番手。中上は最後までタイムを更新したがポジションを上げられず、11番手だった。


 第9戦カタルーニャGPはヤマハ勢がフロントロウを席巻。2列目までに4名のヤマハライダーがそろう結果となった。

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