エンジンの異音に悩み、対策を進めるメルセデスF1。ハミルトンは「僕が心配しても仕方ない」と冷静

2021年10月17日(日)7時45分 AUTOSPORT web

 メルセデスF1チームはパワーユニット(PU)に懸念を抱えていることを認めているが、ルイス・ハミルトンはそれを心配することにエネルギーを使うことを避け、自分の仕事に集中しようとしている。


 第16戦トルコGPでメルセデスはハミルトン車のパワーユニットにシーズン4基目のICE(エンジン)を入れ、規則で決められた制限数を超えたため、ハミルトンは10グリッド降格ペナルティを科された。


 メルセデスは、ボッタス車にイタリアGPで4基目、ロシアGPで5基目のパワーユニットエレメントを入れた。カスタマーであるウイリアムズは、ロシアでニコラス・ラティフィのエレメント交換を行っている。マクラーレンは、トルコGPで予選Q1で敗退したダニエル・リカルド車のPUエレメントを交換し、ペナルティを受けた。


 トルコGPの週末、メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、パワーユニットへの懸念について説明し、パフォーマンスを究極まで追及していくうちに、エンジンから異音がするようになり、これを解決しようとしていると述べた。


「根本的な原因がどこにあるのかについて、理解を深めていると思う。材質の問題やバッチとして問題がある場合に時折起きることであり、そうしたケースも考慮する必要がある」とウォルフ。


「限界を押し広げようとしていることで、例えば、ICEにおいて異音がするようになった」


「当時はこのことについてはっきりした説明がつかなかったために、問題を抱えることになった。エンジンは凍結しているため、今は、そのなかで問題を制限することが重要になっている。現段階では、パーツを変えることができない。そういう対処の仕方はできないのだ」


「速いエンジンと信頼性の高いエンジンの間で適切なバランスを見つけることが、非常に重要だ。この先もそれは変わらない」


「欠点を抱えたまま来シーズンに入ることはしない。弱点がどこにあるのかは把握している。これから問題に対する解決策を確実に見つけなければならない」

2021年F1第16戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 メルセデスエンジンの不具合と、それによってさらにエンジン交換が必要になる可能性について尋ねられたハミルトンは、そうした懸念にとらわれることなく、自分の仕事に集中していると答えた。


「僕はそのことにエネルギーを使ってはいない」とハミルトンはトルコで語った。
「それについて心配するのは僕の仕事ではないからね。そのことに集中し、悩むことは、担当者に任せてある」


「エンジンのコンディションはいいよ。1基目のエンジンはたしか6レースで走った。2基目もあるし、僕が知る限りでは、3基目のエンジンもまだ使える」


「(5基目のエンジンを)使わなくてすむことを願っているけれど、これから先に起きることを予測することはできない」

トト・ウォルフ(メルセデスF1チーム代表)

 ウォルフは、ハミルトンの3基目のエンジンは今後も使用可能な状態であるとして、いつ使うのかについて検討していると述べた。


「3基目(のエンジン)は今後も使用可能であり、これをいつ、どのように活用するのかが問題だ」とウォルフは語った。


「それを今後数戦のうちに評価する必要がある。これを金曜だけで使うのか、土曜と日曜にも使うのかを決めることになる」


「我々はまだ3基目のエンジンをバックアップに持っている。だがこのエンジンをどこまでプッシュするかについては、まだ決めていない。走行距離を考慮するだけでなく、さまざまな信頼性のテーマについて理解を深めることが重要だ」

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