羽生結弦、菊池寛賞受賞の「価値」 その感動はスポーツ界を超えた

2022年10月26日(水)17時24分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 その名前を見て、驚いたのは脚本家・三谷幸喜さんだけではないでしょう。

 10月15日夜、TBS系の人気番組「ニュースキャスター」は冒頭で、同番組のレギュラーである三谷さんが「第70回菊池寛賞」に選ばれたことを特集しました。

 同じく選ばれたのは、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん、作家の宮部みゆきさん、信濃毎日新聞社「五色(いつついろ)のメビウス」取材班、NHK「映像の世紀バタフライエフェクト」です。すると、三谷さんはジョークまじりにこのような言葉で喜びを語ったのです。

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 「ビックリしたのは、羽生さんが受賞されているんです。羽生さんは別に大河ドラマを書かれたわけでもないし、僕がフィギュアをやっていたわけでもないんですけど。ジャンルを問わずに活躍された皆様に、みたいな」

 羽生さんの受賞理由は「フィギュアスケートの男子シングルで五輪2大会連続金メダル、主要国際大会全制覇などの輝かしい記録を達成。本年プロ転向を宣言し、4回転半ジャンプなど、さらに高いステージを目指して挑戦を続ける」というものです。一般紙の記者は羽生さんの受賞についてこう感想を語ります。

 「元々は菊池寛の提唱で、ベテラン作家の業績をたたえるために1938年に制定された文学賞でした。現在は日本文学振興会が主催して、広く文化活動全般において、その年度に最も清新かつ創造的な業績を上げた人・団体や、あるいは永年にわたり多大な貢献をした人・団体に贈られています」

 そして、こう続けるのです。

 「とはいえ、元々文学賞だったので、受賞者は文学・映画・メディア関係者らがほとんどなんです」

 これについて、スポーツ紙のデスクが語気を強めます。

 「その奮闘がスポーツ界の枠を飛び越え、広く一般の人々の胸を打ち、『文化』の領域まで昇華したと評価されたのでしょう。これまで数々の栄冠に輝いた羽生さんにとっても、菊池寛賞はひときわうれしい賞なのではないでしょうか」

 表彰式は12月上旬の予定とか。三谷さんは番組内で、今後に向けてこんな抱負を繰り返し語りました。

 「次は僕は、4回転半を狙います!」

 羽生さんと一緒に受賞できたことが、三谷さんにとってはあまりに嬉しかったのでしょう。当日は二人の「共演」にも注目が集まりそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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