野尻智紀「どれだけプッシュできるか。自分自身と戦い続けた」大津弘樹「自分の速さを引き出せた」【SF第10戦鈴鹿決勝トップ3会見】

2022年10月30日(日)18時24分 AUTOSPORT web

 10月30日に鈴鹿サーキットで開催された2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦『第21回JAFグランプリ』。決勝後の会見で優勝を飾った野尻智紀(TEAM MUGEN)、2位の大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、3位の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、そしてTEAM MUGENの田中洋克監督がレースを振り返った。


■野尻智紀(TEAM MUGEN)
決勝 優勝


「ポールポジションから勝てないレースが続いて、個人的にはどうしても勝ちたいという思いがどんどん強くなったときもあったのですが、昨日まではチャンピオンを見据えて走るときだと。そう自分に言い聞かせてシーズンを戦ってきました」


「ただ今日の最終戦は、なにも(守るものも)ないので、かなりのリスクを負って、常に最初から最後までプッシュし続けました」


「昨日の第9戦が終わってから、第10戦は“自分へ挑戦するレース”にしたいと思っていました。どれだけプッシュできるか。そう自分自身と戦い続けたレースだったと思います。個人的には今まででベストなレースができたのではないかと思います」


■田中洋克監督(TEAM MUGEN)


「素直に本当に嬉しいです。最終戦で優勝できればベストかなと思っていましたけども、本当に優勝でき嬉しく思っています」


「(笹原右京の緊急ピットインと野尻のピットタイミングが重なった件について)右京のフロントウイングが壊れて、あれはイレギュラーでした。野尻もあの周でセーフティーカー(SC)が入りましたので、もう仕方がないことかなと。チームのみんなも慌てず、冷静にやってくれたのでタイム的に大きな変化はありませんでした。それはよかったと思っています」


「(今日の野尻のパフォーマンスは100点満点中何点かという問いに対し)もう100点以上ですよね(笑)。たぶん、これが野尻の本来の力というか、持っている力で、今日はそれを本当に出せたのではないかと思います。昨日まではチャンピオンを獲るというプレッシャーがすごくかかっていて、第9戦は2位という結果ではありましたけども、やはり少し守り、冷静というか。そういう力も働いたかなと思うと、今日はすべてのことから解き放されたので、本当にいいパフォーマンスを出してくれたと思っています」


「(決勝前、グリッドで野尻にどんな声をかけたのかという問いに対し)野尻は予選前からですけど、昨日の顔とはぜんぜん(異なる)。今日は笑顔がずっと出ていましたので、ここであえて『頑張れよ』と言うよりも、『自分のやれるだけを。最後だから思いきって行ってくれ』と。そのとおり戦ってくれましたね」


「(スタート前、グリッド上では野尻のクルマを囲んで(壁を作り)、リアのアンチロールバーやパッカーの厚みなどを変えるといった最終調整をしていたようだが、ウォームアップを終えた段階でなにか不安があったのか、という問いに対し)8分間の走行で、野尻はいつも(クルマのセッティングに)100点満点を出すことはないです。若干リアまわりで気になるところがありましたので、グリッド上で修正しました」


「そのあたりはチームとしても見られたくないとこでもあるので(笑)。みんなで少し壁を作りました。ただ、それがすごくいい方向に働いて、今日の野尻のパフォーマンスに繋がったのだと思います」


■大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝 2位


「一番のチャンスはスタートだと思っていたので、そこに本当に集中して臨見ました。スタート自体はよくて、1台抜くこともできました。ただ、野尻選手を抜くまでではなかったのですけど、2番手っていうポジションで前半を走れたのは、すごくいい展開だったと思います」


「ピットに入ったタイミングは少し早かったのですけど、2度目のSCが入って。もしかしたらトップに立てるチャンスがあるかなと思ったのですけど、それは叶わず。ただ、2番手の位置でしっかりと走り切って、今年初表彰台に上がることができました」


「今年、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGに移籍させてもらって。いいクルマでも、僕がなかなかドライビングをアジャストできなかったり、うまくセッションを進められなかったりして苦戦をしてたのですけど。最後の最後で、ようやくまとめることができました」


「自分の速さを引き出せましたし、チームの皆さんも僕が速く走れるようにと一生懸命やってくれたので、感謝したいですね。また応援していただいた皆さんにも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。また来年、さらに速く、強くなれるように、精いっぱい頑張りたいと思います」


■宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
決勝 3位


「スタートは改善された方向だったのですけど、後ろのホンダ勢が速くて抜かれてしまって。SC明けに笹原選手のスローダウンで3番手に上がって、その後SCが出るまでは、クリーンエアーでペースを上げることができ、プッシュできました」


「ただ、昨日のストラテジーとおりに進めようとしたところで、(2度目の)SCが入ってしまって。個人的には、不運だったのかなという印象です」


「その後はもうみんなピットに入った後だったので、タイヤのマイレージもみんなほぼ一緒でしたし、追い抜くこともできず。自分のなかでクルマの課題点や改善点を確認できたレースだったと思っています」


「とはいっても、2日間通してトヨタ勢のトップで終えることができました。ピットストップではチームもいいタイムでタイヤ交換をできたと思います。本当にみんなが出し切った結果だと思いますし、ポジティブな要素はあるので、しっかりとこれを次に繋げて。これからも速いクルマ、強いクルマを作って、僕自身も成長していきたいなと思います。1年間応援ありがとうございました」

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