F1 Topic:ピットイン&アウト時のタイムロス防止のため、ひと工夫されたピットボックス

2019年10月31日(木)12時23分 AUTOSPORT web

 メキシコGPのセッション中にピットレーンを歩いていたら、ピットボックスを示す線がチームによって角度が異なっていることに気がついた。ピットボックスとは、F1マシンがピットストップする際の停止場所で、自チームのピットガレージ前に白線または黄色い線で示されている。

F1チームのチームのピットボックス


 通常であれば、ピットレーンと平行に設置されるのだが、チームによっては斜めに線を引いているところがあった。

メルセデスのピットボックス
ウイリアムズのピットボックス


 この線はメカニックが木曜日に引く。そこで、角度をつけてピットボックスを設置しているチームのメカニックに、尋ねてみた。


「これは、オフセット・ピットボックスと言うんだ。ピットレーンに対してノーズ側を少しガレージ側に角度をつけて設置することで、ドライバーはピットレーンから直線的にピットボックスに入ることができる。ほんの少しかもしれないけど、ここでコンマ数秒稼ぐことができるんだ」(某メカニック)


 この角度には、ピットイン時だけでなく、タイヤ交換を終えてピットアウトする時にも役に立つと言う。


「ホイールスピンをしてピットアウトするとき、ドライバーはカウンターをあてるから、角度がついているほうが、ピットレーンにうまく合流しやすいんだ」(某メカニック)


 ところが、レッドブルの隣のフェラーリとメルセデスは、オフセット・ピットボックスではなく、ピットレーンと平行にピットボックスを設置している。


「それは、メルセデスはいつもピットレーンの入口側の端にあるから、他チームのピットに邪魔されることなく、ピットレーン入口から直線的なラインでピットストップできる。フェラーリに関しては、本当の理由はわからないが、メキシコのピットレーンが広いので、角度をつけなくてもいいと判断したからじゃないかな」(某メカニック)


 ちなみに、メキシコGPでオフセット・ピットボックスにしていたチームは、レッドブル、ルノー、マクラーレン、アルファロメオ、ウイリアムズの5チームで、通常ピットボックスはメルセデス、フェラーリ、ハース、レーシング・ポイント、トロロッソの5チームと、ちょうど半々だった。


  果たして、アメリカGPが行われるサーキット・オブ・ジ・アメリカでは、どうなっているのか?

レッドブルのピットボックス(オフセット・ピットボックス)
ルノーのピットボックス(オフセット・ピットボックス)
マクラーレンのピットボックス(オフセット・ピットボックス)
アルファロメオのピットボックス(オフセット・ピットボックス)
フェラーリのピットボックス(ピットレーンと平行に設置)
ハースのピットボックス(ピットレーンと平行に設置)
レーシングポイントのピットボックス(ピットレーンと平行に設置)
トロロッソのピットボックス(ピットレーンと平行に設置)


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