予選前最速はトヨタ7号車。ハンデに忠実なタイム差に/WECバーレーンFP2&3レポート

2020年11月13日(金)21時42分 AUTOSPORT web

 WEC世界耐久選手権は11月13日、2019/20シーズン最終戦となる第8戦バーレーン8時間レースの走行2日目を迎え、夜の予選に先立って午前中に90分間のFP2、午後に60分間のFP3のセッションが行なわれた。


 FP2は晴れ、気温・路温ともに26度というコンディションで現地時間の13日午前9時からスタート。


 開始早々にトヨタGAZOO Racing 7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)のロペスが1分42秒857というタイムをマークし、8号車TS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー)の一貴がマークした1分44秒004を1秒以上、上回った。結局これらがこのセッションの総合1位・2位タイムとなっている。


 総合3番手となるLMP2クラスのトップタイムは、前日のFP1と同じくレーシング・チーム・ネーデルランド29号車オレカ07・ギブソン(フリッツ・バン・イアード/ギド・バン・デル・ガルデ/ニック・デ・フリース)がマーク。


 LMGTEプロクラスでは、FP1で下位に沈んでいたフェラーリが盛り返し、AFコルセの71号車フェラーリ488GTE Evo(ダビデ・リゴン/ミゲル・モリーナ)がクラストップを奪った。ポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR(ジャンマリア・ブルーニ/リチャード・リエツ)が続いている。


 続くGTEクラスの3番手にはGTEアマクラスのデンプシー・プロトン・レーシング88号車ポルシェ911 RSR(カレド・アル・クバイシ/ジャクソン・エバンス/マルコ・ホルツァー)が飛び込み、アマクラスのトップタイムを手にしている。

FP2でLMGTEアマクラス最速タイムをマークしたデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSR


■トヨタ7号車に5分間走行禁止のペナルティ


 現地時間13時45分から60分間行なわれた予選前最後のセッション、FP3の開始時点では気温は32度、路面温度は37度まで上昇した。


 FP2においてコンウェイのドライブ時にイエロー区間での追い越しがあり、トヨタ7号車にはFP3冒頭5分間のストップ&ホールド(走行禁止)ペナルティが科せられた。


 トヨタ8号車は序盤にハートレーが1分43秒557をマーク。ペナルティを消化した7号車はコンウェイがコースインすると1分43秒659を叩き出して8号車に肉薄する。その後、2台とも3名すべてのドライバーがステアリングを握ったが、ベストタイムは更新されなかった。


 このFP3では8号車がトップタイムとなったものの、3回のフリープラクティスを通じたベストタイムは7号車(FP2/ロペス)がマークしている。8号車はベストタイム(FP1/ブエミ)で0.6秒の差をつけられおり、ほぼ“サクセス・ハンデキャップ(0.54秒)どおり”の結果となっている。

FP3でのトップタイムをマークした8号車トヨタTS050ハイブリッド


 LMP2では序盤からジャッキー・チェン・DCレーシングの37号車オレカ07・ギブソン(ホー・ピン・タン/ガブリエル・オーブリ/ウィル・スティーブンス)がクラストップを奪う。そこにユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン(フィル・ハンソン/フェリペ・アルバカーキ/ポール・ディ・レスタ)が肉薄するが、こちらも最後まで順位は変わらず。


 LMGTEプロクラスではポルシェGTチーム92号車ポルシェ911 RSR(マイケル・クリステンセン/ケビン・エストーレ)がこのセッションのクラストップとなったが、前日のFP1でアストンマーティン・レーシングの97号車アストンマーティン・バンテージAMR(リチャード・ウェストブルック/マキシム・マルタン)がマークしたタイムを超えることはできなかった。


 GTEアマクラスは、このセッションではFP1に続いて98号車アストンマーティン・バンテージAMR(ポール・ダラ・ラナ/ペドロ・ラミー/ロス・ガン)が首位に立ち、FP3を終えている。


 ケイ・コッツォリーノの乗り込むLMGTEアマクラスのレッドリバー・スポーツ62号車フェラーリ488GTE Evo(ボナミー・グリムス/コッツォリーノ/コリン・ノーブル)は、いずれもコッツォリーノがチームベストタイムをマークし、FP2でクラス5番手、FP3ではクラス9番手となっている。


 予選は現地時間の18時(日本時間24時)より開始される。今回はル・マンで実施された『ハイパーポール』形式ではなく、通常のWEC戦の2ドライバーによる平均タイムによって争われる形へと戻る。2021シーズンは予選方式の変更も検討されているため、現行フォーマットでの最後の予選となる可能性もある。

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