マカオFIA F3ワールドカップ:最終周の最終コーナーでドラマ! ティクトゥムが優勝飾る

2017年11月19日(日)17時33分 AUTOSPORT web

 第64回マカオグランプリは11月19日、ギア・サーキットでFIA F3ワールドカップの決勝レースが行われ、ファイナルラップの最終コーナーでトップ争いの2台がクラッシュする劇的な展開に。3番手につけていたダニエル・ティクトゥム(モトパーク)が優勝。ランド・ノリス(カーリン)が2位となった。日本勢では牧野任祐(モトパーク)の9位が最高位となった。


 FIA GTワールドカップの決勝の後にコースインし、ライオンダンス等マカオらしい雰囲気のセレモニーが行われた後、15時30分に迎えたFIA F3ワールドカップの決勝。スタートでは、2番手スタートのジョエル・エリクソン(モトパーク)が好スタート。マンダリンまでの攻防のなかでポールスタートのカラム・アイロット(SJMセオドール・レーシング・バイ・プレマ)をかわしトップに浮上し、エリクソン、アイロット、セルジオ・セッテ・カマラ(モトパーク)と続く。


 しかしオープニングラップのメルコヘアピン立ち上がりで、佐藤万璃音(モトパーク)がガードレールにヒット。この処理のため、木曜のフリープラクティス1で試験的に導入されて以来となるフルコースイエロー(FCY)が導入された。


 FCYは3周目の海側で解除されるが、続くリスボアでまさかのアクシデントが起きる。首位のエリクソンと2番手のアイロットが、接触があったかコースオフ。アイロットは続くサンフランシスコ・ベンドの登りでストップし、アイロットはピットへ。トップ2がレースを終えることになり、ふたたびFCY導入から、セーフティカーランとなった。


 これでトップはセッテ・カマラとなり、2番手にはマキシミリアン・ギュンター(SHセオドール・レーシング・バイ・プレマ)、3番手にはフェルディナンド・ハプスブルク(カーリン)、4番手にランド・ノリス(カーリン)と続く展開になった。


 このリスタート後、リスボア・ベンドで関口雄飛と山下健太というB-MAX Racing Teamのふたりが絡むアクシデントが起き、イエローが出される。この黄旗が2周ほど出されたため、ハプスブルクの3番手を狙うノリスは抜きどころのリスボアで抜けず、レースは膠着状態となった。


 しかし9周を過ぎるころになるとギュンターのペースが落ち、まずは11周目にハプスブルクがギュンターをパス。さらにノリスも3番手を狙い、ギュンター、ノリス、ティクトゥム、ラルフ・アーロン(VAR)、ペドロ・ピケ(VAR)という5台のバトルに、14周目のリスボアでは4台が並ぶ激しい攻防が展開されたが、ティクトゥムが豪快に3番手に浮上した。


 一方、トップのセッテ・カマラにはハプスブルクが接近。ファイナルラップにはマンダリンからリスボアにかけ、サイド・バイ・サイドの戦いを展開する。しかし、なんとかファイナルラップにインを死守したセッテ・カマラがトップのまま最終周のフィッシャーマンに突入する。


 しかし、最終コーナーでまさかのどんでん返しが。フィッシャーマン立ち上がりからハプスブルクがセッテ・カマラに並びかけると、アウトからハプスブルクがトップに浮上。2台はオーバースピード気味に最終コーナーにアプローチすると、バリアに2台ともクラッシュしてしまう。


 これで、2台を横目に3番手につけていたティクトゥムがまさかのトップチェッカー! 2位はノリス、3位はアーロンという結果に。名家の出身であるハプスブルクは、壊れたマシンで最後までアクセルを踏み込んだが、4位でチェッカー。マシンを降りると、チームスタッフにチャレンジを賞賛された。


 日本勢では、牧野任祐(モトパーク)が9位。後方から追い上げたアレックス・パロウ(ThreeBond Racing with Drago Corse)が11位でチェッカー。宮田莉朋(TEAM TOM’S)が12位。途中、メルコヘアピンでクラッシュするシーンがあった坪井翔(TEAM TOM’S)は1周遅れの14位。関口、山下はリタイアとなった。


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