フォーミュラE、イタリア・ミサノでのレース開催を発表。アメリカ大会は連戦となりシーズン10は過去最大17戦に

　11月23日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権は2024年シーズンの新たなカレンダーを公開し、第7／8戦イタリアでの開催サーキットがミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリとなることを発表した。さらに、第14戦に予定していたアメリカ・ポートランドでのレースはダブルヘッダーへと変更されており、“シーズン10”はフォーミュラE史上最多の年間17戦で争われることが明らかになった。

　これまで発表されていたフォーミュラE“シーズン10”のカレンダーでは、第7／8戦イタリアでの開催サーキットが未定となっていたが、FIA国際自動車連盟は11月23日にミサノをカレンダーに追加することを承認。これによって10年目を迎える来季フォーミュラEに、東京と上海に並ぶ3番目の新しい会場が追加されることになった。

　今回開催が発表されたミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリは、イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州にあるトラックである。ロードレース世界選手権MotoGPが行われる会場でもあり、ストリートコースでのレース開催が多いフォーミュラEにとっては少数派な常設のサーキットとなる。

　そして、2022／2023年シーズンに初開催されたアメリカ西部オレゴン州に位置するポートランド・インターナショナル・レースウェイでのレースは、2024年シーズンにはダブルヘッダー開催となることも発表された。こちらのサーキットはNTTインディカー・シリーズのレースに使用される常設のトラックで、同地で開催された昨年のフォーミュラE第12戦ではチケットが完売しファンやレースチーム、主催者から成功を称賛された場でもある。

　行われたレースでは32周で403回というオーバーテイクを記録する激しいレースが展開され、初導入となった“Gen3”マシンの常設サーキットでの性能を示すことにもなった。

　フォーミュラE共同創設者兼チーフ・チャンピオンシップ・オフィサーのアルベルト・ロンゴは、「歴史あるミサノのトラックで初めてレースを開催し、地元の多くのモータースポーツファンにフォーミュラEのユニークかつ競争力のあるレースを披露できることに興奮しています」と語った。

「サーキットと地元地域に関係するすべての人がフォーミュラEを歓迎することにとても熱心であり、彼らのサポートに感謝したいと思います。また、ポートランドの地元プロモーターと関係者にも同じメッセージを送ります。シティ・オブ・ローゼズ（バラが有名なポートランドの愛称）でのレースとエンターテインメントの週末を満喫するためにまた戻ってくるのが待ちきれません」

　そしてフォーミュラEのCEOであるジェフ・ドッズは「ミサノは誰にとっても素晴らしい新たな経験となるだろう。またポートランドでの追加レースは、この地域での成長の可能性とともに米国市場に対する我々の継続的な取り組みを表している」とコメントしている。

　新たに追加となったミサノでの第7／8戦は4月13〜14日に、2大会目となるポートランドでの第14／15戦は6月29〜30日に開催が予定されている。そして2024年“シーズン10”の開幕戦は、1月13日土曜日にメキシコのメキシコシティで行われる予定だ。

■2024年フォーミュラE
シーズン10カレンダー（11/23）