「決して止まるな」井上尚弥攻略のカギは? 元パッキャオ参謀がタパレスに伝授「イノウエには集中砲火が必要だ」

2023年11月25日(土)15時0分 ココカラネクスト

世界屈指のハードパンチャーであり、いまだ無敗の快進撃を続ける井上。彼を倒す術を伝説の名手を指導した男が語った。(C)Getty Images

「俺はイノウエに悪夢を見せる」

 そう言ってのける31歳のファイターに「打倒・怪物」の期待が集まっている。来る12月26日に東京・有明アリーナで、ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者である井上尚弥(大橋)と対峙するWBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)だ。

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 互いにとってキャリアを懸けた大一番だ。井上が勝てば、史上2人目となる2階級での4団体統一を達成。一方のタパレスは自身の初の4団体統一となる。当然ながら負ければ、王座からは転落。今後のタイトル戦線からも遠く可能性もある。

 現時点での下馬評では井上優位という見方が圧倒的だ。それはタパレスの母国でも「チャンスがあるとすれば、それはイノウエが彼を過小評価すること」(フィリピンの大手放送局『ABS-CBN』のエド・トレンティーノ氏談)と論じられるほどだ。

 無論、タパレスへの期待がゼロというわけではない。フィリピンの日刊紙『Phil Star』は、「日本でタパレスは無敗だ」と強調。過去に日本で行なった試合戦績が4戦4勝であるとしたうえで、「日本でイノウエと戦うことにはリスクと報いがある。だが、現WBA&IBFのスーパーバンタム級王者マーロン・タパレスは全く気にしないだろう」と論じた。

 さらに「日本人ボクサーははっきり異なるスタイルを見せる。ほとんどは豊富なアマチュアのバックグラウンドから来ており、絶えず変化するフットワークを披露する」というタパレス本人による日本人ボクサーの特徴分析を紹介した同紙はマニー・パッキャオ(フィリピン)のセコンドについていた名トレーナーのノノイ・ネリ氏による見解も記している。

「イノウエを倒すためには、ほんの数回のワンツーのコンビネーションを当てるだけではいけない。決して止まるな。イノウエにはパンチの集中砲火が必要だ」

 そして、「タパレスはイノウエを無効化するためのファイトプランに取り組んでおり、うまく遂行できるかが鍵だ」とした同紙は「彼らと対戦した時、イノウエは生涯最大のサプライズを受けるだろう」と世界を揺るがせるアップセットに期待を寄せた。

 試合に向けてペースを上げ、不敵な様子を伺わせるタパレス。一方で井上も「周りの方がタパレスを評価している以上に評価している」と明言するなど、相手を侮ってはいない。両陣営が緊張感を高める4団体統一を懸けた戦いはいかなる展開となるだろうか。ゴングの瞬間は近づいている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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