阪神が獲得したハビー・ゲラは何者か? 異色のキャリアを歩む怪腕リリーバーの明確な「課題」とは?

2023年12月1日(金)7時0分 ココカラネクスト

今季はレイズなどで異彩を放ったゲラ。自己最速164キロを投げ込む怪腕は大きな魅力だ。(C)Getty Images

 球団史上初のリーグ連覇に向けて、阪神は着々と強化を進めている。11月30日には新外国人としてハビー・ゲラとの来季の契約締結を発表。併せて今季に在籍したヨハン・ミエセス、シェルドン・ノイジー、ジェレミー・ビーズリーの残留も決めた。

 今季にライバルたちの前に立ちはだかった投手陣がより強固になり得る新タレントが加わった。ゲラは、最速101.9マイル(約164キロ)を誇る剛腕リリーバーだ。今オフに契約満了が決定的となっていたカイル・ケラーとコルテン・ブルワーの穴埋め役としての活躍が期待される。

【動画】快速球だけじゃない! 阪神新助っ人ゲラの異次元2シームを見る

 現在28歳のリリーバーは、異色のキャリアの持ち主でもある。というのも、プロ入り当初の主戦場は遊撃手で、パドレスに所属した16年には球団のトッププロスペクトランキングで2位に格付けされるほどの“超逸材”だった。打撃面で結果を残せず似た19年に地肩の強さを見込まれて投手に転向。当時、これを「思い切った措置だ」と伝えた米スポーツ専門局『NBC Sports』はブルペンセッションを目の当たりにして「新たなキンブレル(MLB通算417セーブの守護神)になれるかもしれない」と綴っている。

 無論、電撃転向から4年で“課題”は明確だ。今季のMLBではブルワーズ、レイズを渡り歩いて17試合登板。19.1イニングで防御率6.05、WHIP2.02と精彩を欠いた。とりわけ与四球率は10.24と芳しくなく、コントロールの悪さをどこまで改善できるかが、日本でのカギとなりそうだ。

 それでも球威は魅力だ。今季のマイナーにおける平均球速は98マイル(約157.7キロ)。100球以上を投じた投手たちの中では9番目に速い値を残している。さらにマイナー通算での奪三振率は10.69とハイアベレージを記録。圧倒的なパワーピッチャーぶりを見せつけている。

 今季の阪神のリリーフ陣は、12球団トップの防御率(2.39)を記録。その顔触れは守護神の岩崎優を筆頭に多士済々だ。その鉄壁の投手陣に最速101.9マイルの怪腕が加わるのだから、現時点でライバルたちにとって脅威と言うほかにない。あとは球団の公式サイトで「再び日本一になれるようにベストを尽くしたい」と意気込んだ当人が課題をいかに克服していくかだ。28歳の進化に虎党は注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「阪神」をもっと詳しく

「阪神」のニュース

「阪神」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ