下部組織出身の有望株たちの今 ~マンチェスター・U編~

2018年12月3日(月)19時2分 サッカーキング

マンチェスター・Uの下部組織で育った選手たち [写真]=Getty Images

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 欧州トップクラブの下部組織で育ち、“期待のホープ”と称された選手たちの現況を紹介するシリーズ。第5回目は、ライアン・ギグス氏やポール・スコールズ氏、またデイヴィッド・ベッカム氏ら伝説の“92年組”から、ジェシー・リンガードやマーカス・ラッシュフォードといった現役組まで多数のタレントを輩出してきたマンチェスター・U編をお届けする。

*2013年以降にクラブの下部組織に在籍した選手を対象とした
*カッコ内は(生年月日/国籍/所属クラブ/ポジション)

写真=Getty Images

■ジョエル・カストロ・ペレイラ



(1996年6月28日/ポルトガル/ヴィトーリア・セトゥーバル/GK)
経歴:マンチェスター・U→ロッチデール(レンタル)→ベレネンセス(レンタル)→ヴィトーリア・セトゥーバル(レンタル)

2012年、ヌーシャテル・ザマックスのアカデミーからマンチェスター・Uの下部組織に加入。レギュラーとして、2014−15シーズンのU−21プレミアリーグ優勝を経験したこともある。2016年にはポルトガル代表の一員として、リオデジャネイロ五輪に参加。ジョゼ・モウリーニョ監督も期待寄せる一人だが、トップチームの壁は厚く、レンタル移籍を繰り返している。

■マイケル・キーン



(1993年1月11日/イングランド/エヴァートン/DF)
経歴:マンチェスター・U→レスター(レンタル)→ダービー・カウンティ(レンタル)→ブラックバーン(レンタル)→バーンリー(レンタル→完全)→エヴァートン

双子のウィル(現ハル・シティ)と共にマンチェスター・Uのアカデミーで育ち、2011−12シーズンにはリザーブチームの年間最優秀選手に輝いた実績を持つ。しかし、トップチームでの出場は5試合のみ。完全移籍を果たしたバーンリーでの活躍が認められて、昨年夏に古巣復帰が取り沙汰されたが、やはり出場機会を考慮してエヴァートンと大型契約を結んだ。

■トム・ソープ

(1993年1月13日/イングランド/無所属/DF)
経歴:マンチェスター・U→バーミンガム(レンタル)→ロザラム→ブラッドフォード・シティ(レンタル)→ボルトン(レンタル)→アトレティコ・コルカタ→無所属

地元出身選手として、2009年にマンチェスター・Uに入団。以後、各カテゴリーで様々なタイトルを獲得し、U−21ではキャプテンも務めた。しかし、トップチームでチャンスを与えられないことに業を煮やし、2015年に退団。以後、国内クラブを転々としたあと、昨シーズンはインドのアトレティコ・コルカタでプレーしたが、契約延長を勝ち取れず、現在はフリーの身となっている。

■キャメロン・ボースウィック・ジャクソン



(1997年2月2日/イングランド/スカンソープ/DF)
経歴:マンチェスター・U→ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(レンタル)→リーズ(レンタル)→スカンソープ(レンタル)

6歳からマンチェスター・Uに在籍し、2015年にトップチームデビュー。ルイス・ファン・ハール前監督の下で公式戦14試合に出場するなど、順調なキャリアアップを果たしていた。だが、モウリーニョ監督の就任以降はレンタル移籍を繰り返し、今季は3部のスカンソープに所属している。

■アクセル・トゥアンゼベ



(1997年11月14日/イングランド/アストン・ヴィラ/DF)
経歴:マンチェスター・U→アストン・ヴィラ(レンタル)

8歳でマンチェスター・Uの一員になると、順調にステップアップを果たし、リザーブチームでは主将も担当。2016−17シーズンには同チームの年間最優秀若手選手に選ばれた。トップチームデビューは2017年1月のこと。その4カ月後にはプレミアリーグ初出場を果たしている。とはいえ、定位置の確保には至らず、今年1月からアストン・ヴィラにレンタル移籍中だ。

■ティモシー・フォス・メンサー



(1998年1月2日/オランダ/フルアム/DF)
経歴:マンチェスター・U→クリスタル・パレス(レンタル)→フルアム(レンタル)

2014年にアヤックスの下部組織からマンチェスター・Uのアカデミーに入団。右サイドバックだけでなく、守備的MFもこなせるユーティリティー性を武器とし、2016年2月に行われたアーセナル戦でプレミアリーグデビューを果たした。ここ2シーズンはレンタル移籍での武者修行が続いており、来季以降の復帰については、これから半年間のパフォーマンス次第となる。

■ジェシー・リンガード



(1992年12月15日/イングランド/マンチェスター・U/MF)
経歴:マンチェスター・U→レスター(レンタル)→バーミンガム(レンタル)→ブライトン(レンタル)→ダービー・カウンティ(レンタル)→マンチェスター・U

2011年にFAユースカップを制し、同年夏にプロ契約を締結。その後は、レスターを始めとしてレンタル移籍を繰り返していたが、2015−16シーズンにブレイクを果たす。公式戦40試合に出場し、FAカップ決勝では決勝ゴールをマーク。レギュラー格に上り詰めると、2016年10月にデビューしたイングランド代表でもW杯ベスト4を経験した。今やクラブでも代表でも欠かせない選手の一人だ。

■ベン・ピアソン



(1995年1月4日/イングランド/プレストン・ノースエンド/MF)
経歴:マンチェスター・U→バーンズリー(レンタル)→プレストン・ノースエンド

U−16から各年代別のイングランド代表に名を連ね、マンチェスター・Uでは2012−13シーズンに年間最優秀若手賞を受賞。ユース年代で輝かしい実績を残したが、トップチームへの昇格は叶わなかった。2016年に退団し、現在はデイヴィッド・ベッカム氏が若かりし頃にプレーしたことでも知られるプレストン・ノースエンドで中心選手として活躍している。

■アドナン・ヤヌザイ



(1995年2月5日/ベルギー/レアル・ソシエダ/MF)
経歴:マンチェスター・U→ドルトムント(レンタル)→サンダーランド(レンタル)→レアル・ソシエダ

2011年にアンデルレヒトからマンチェスター・Uのアカデミーに入団。デイヴィッド・モイーズ監督の下、10代でトップチームデビューを果たすと、“ギグスの後継者”として大きな注目を集めた。しかし、ファン・ハール監督就任以降は出場機会が激減。モウリーニョ監督の信頼を得ることもできず、昨年夏にレアル・ソシエダへの完全移籍を果たした。「リーガは僕のためにあるようだ」と、スペインでのサッカーライフを満喫しているようだ。

■ジョシュ・ハロップ



(1995年12月15日/イングランド/プレストン・ノースエンド/MF)
経歴:マンチェスター・U→プレストン・ノースエンド

ジョゼ・モウリーニョ監督が視察に訪れたユースの試合でハットトリックを達成し、2016−17シーズンのプレミアリーグ最終節にトップチームデビューを果たす。さらに、その試合で先制点を挙げて、マン・オブ・ザ・マッチに選出された。しかし、同シーズン限りでマンチェスター・Uとの契約は満了。現在は2部のプラストン・ノースエンドに所属し、再びプレミアの舞台に立つことを夢見て戦っている。

■アンドレアス・ペレイラ



(1996年1月1日/ブラジル/マンチェスター・U/MF)
経歴:マンチェスター・U→グラナダ(レンタル)→バレンシア(レンタル)→マンチェスター・U

ベルギーで生まれた後、オランダのPSVを経由して、2011年にマンチェスター・Uに加入。過去2年間はスペインへのレンタル移籍が続いていたが、今夏に復帰を果たすとプレミアリーグ開幕戦で先発出場を果たした。飛躍のシーズンになることを予感させたのも束の間、その後は出番のない日々を過ごしており、今冬に再び新天地を求める可能性が高くなっている。

■スコット・マクトミネイ



(1996年12月8日/イングランド/マンチェスター・U/MF)
経歴:マンチェスター・U

6歳からマンチェスター・Uで研鑽を積んできた筋金入りの生え抜きで、ユース時代にFWからセントラルMFにコンバートした過去を持つ。昨年4月にプレミアリーグデビューを飾ったばかりだが、モウリーニョ監督の評価はすこぶる高く、同僚のネマニャ・マティッチも「いずれはマンチェスター・Uのビッグプレーヤーになるだろう、末恐ろしい大器だ」と賛辞を惜しまない。

■アンヘル・ゴメス



(2000年8月31日/イングランド/マンチェスター・U/MF)
経歴:マンチェスター・U

2016−17シーズンのプレミアリーグ最終節に、弱冠16歳でトップチームデビュー。クラブ史上最年少出場記録を樹立すると、同シーズンの年間最優秀若手賞を獲得した。いわゆる「10」番タイプのプレーヤーで、U−16、U−17、U−18イングランド代表ではキャプテンを務めたこともある。現在はU−23チームを主戦場としているが、クラブの将来を担う選手としてクラブの期待は大きい。

■アシュリー・フレッチャー



(1995年10月2日/イングランド/ミドルズブラ/FW)
経歴:マンチェスター・U→バーンズリー(レンタル)→ウェストハム→ミドルズブラ→サンダーランド(レンタル)→ミドルズブラ

13歳でマンチェスター・Uに入団すると、各カテゴリーで得点を量産。サイズがありながら、スピードも備えたストライカーとして将来を嘱望されていた。しかし、トップチームでの出場機会はなく、2016年にウェストハムへ完全移籍。ブレイクが期待されたが、ここでも出番は少なく、わずか1年でミドルズブラに籍を移した。今季は11月末時点でリーグ戦無得点と結果が出ていない。

■ジェームズ・ウィルソン

(1995年12月1日/イングランド/アバディーン/FW)
経歴:マンチェスター・U→ブライトン(レンタル)→ダービー・カウンティ(レンタル)→シェフィールド・ユナイテッド(レンタル)→アバディーン(レンテル)

ライアン・ギグス氏が暫定監督を務めていた2014年5月にトップチームデビューを果たす。すると早速2ゴールを挙げる活躍を見せ、一躍世界中にその名を知られるようになった。しかし、その後はチーム事情によってチャンスすら貰うことができず、2015年からはレンタル移籍を繰り返している。今季は初の海外移籍を決断。スコットランドのアバディーンで研鑽を積んでいる。

■マーカス・ラッシュフォード



(1997年10月31日/イングランド/マンチェスター・U/FW)
経歴:マンチェスター・U

2005年の入団以来、マンチェスター・U一筋を貫くストライカー。2016年2月のヨーロッパリーグでトップチーム初出場を果たすと、早速2ゴールをマーク。欧州カップ戦のクラブ最年少得点記録を更新すると、プレミアリーグデビュー戦でも2ゴールを挙げる活躍を見せて、“Newワンダーボーイ”の称号を得た。今季からは、ウェイン・ルーニーやズラタン・イブラヒモヴィッチらがつけた背番号10を引き継いだ。

(記事/Footmedia)

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