3度のSCを経てピアストリが今季4勝目。佐藤万璃音は13位完走【FIA-F2第7戦サウジアラビア レース2】

　現地時間12月4日（土）、2021年FIA-F2第7戦サウジアラビアのスプリントレース2（決勝レース2）がジェッダ・ストリート・サーキットで開催され、オスカー・ピアストリ（プレマ・レーシング）がシーズン4勝目となる優勝。佐藤万璃音（トライデント）は13位だった。

　F1の予選後に行われるタイムスケジュールのため完全なナイトレースとなったレース2。周回数は20周、気温27.7度、路面温度29.3度。路面はドライでタイヤ交換の義務はない。

　決勝レース1トップ10にリバースグリッドが適用されるレース2ではユアン・ダルバラ（カーリン）がポールに。2番手はベント・ビシュカール（トライデント）、3番手にオスカー・ピアストリ（プレマ・レーシング）、4番手はダニエル・ティクトゥム（カーリン）、佐藤は21番グリッドスタートとなった。

　現地時間21時40分にフォーメーションラップがスタートし戦いの火蓋が切って落とされた。ダルバラが好スタートでホールショットを奪い上位勢に大きな混乱はなし。

　後方ではターン1手前で多重クラッシュが発生しレース1勝者のマーカス・アームストロング（ダムス）、クレモンテ・ノバラック（MPモータースポーツ）、ギリェルメ・サマイア（チャロウズ・レーシング・システム）、アレシオ・デレッダ（HWAレースラボ）の4台がリタイアしている。

　マシン回収とコース整理のため早々にセーフティカー（SC）が4周目まで導入されレースは5周目から仕切り直りしに。トップ4はダルバラ、ピアストリ、クリスチャン・ルンガー（ARTグランプリ）、ビシュカールというオーダーだ。

　リスタート1周目は生き残った18台全車が消化するも、6周目に入ったホームストレートでユーリ・ビップス（ハイテックGP）が前を行くフェリペ・ドルゴヴィッチ（ユニ・ヴィルトゥオーシ）のイン側にマシンを移した際にドルゴヴィッチのリヤタイヤにフロントウイングが接触し破損、ブレーキングでウイングを車体に下部に巻き込んでしまい万事休す。さらにローガン・サージェント（HWAレースラボ）も戦線離脱し計6台がリタイアとなってしまう。

　ストップした2台を回収するために2度目のSCが8周目まで導入され、トップ4のオーダーはそのままにレースは9周目からリスタートとなった。

　ダルバラはピアストリのプレッシャーを受けてかターン1のブレーキングで白煙を上げ順位をキープ。後方では10周目にターン2でルンガーがビシュカールを捉えて3番手に浮上。下位争いでも順位が小刻みに変動するアグレッシブなレースが展開されていく。

　そしてトップの交代劇が起きたのは14周目、最終コーナーへの進入でピアストリがダルバラを捉え首位浮上。残り4周となった17周目にはホームストレートで並びかけられるもブレーキング勝負で競り勝ちポジションをキープ。さらに3番手を争うビシュカールがルンガーを抜くが、負けじとルンガーもビシュカールを抜き返す。

　ボルテージが最高潮になると思われた18周目、リアム・ローソン（ハイテックGP）が単独スピンでウォールにヒット、コース上にマシンを停止したため3度目のSCランに。このままレースは終了しピアストリが今季4勝目をマークした。

　ダルバラとルンガーはコース外走行で順位を上げたとして5秒加算ペナルティが課されたことで、ビシュカールが2位、ロバート・シュワルツマン（プレマ・レーシング）が3位表彰台を獲得。佐藤は完走し13位となっている。

　レース3は日本時間12月5日（日）の23時20分からスタートする。

■FIA-F2第7戦サウジアラビア スプリントレース2（決勝レース2）　暫定リザルト