ランボルギーニ、モルタラとカイローリの加入を発表。クビアト、グロージャンを含む2024年体制が完成
2023年12月15日(金)12時39分 AUTOSPORT web

ランボルギーニは12月14日、同ブランド初のプロトタイプ・レーシングカー『ランボルギーニSC63』のデビューイヤーとなる2024年シーズンに向け、エドアルド・モルタラとマッテオ・カイローリの新加入を確認し、来る新シーズンに挑む計6名のドライバーラインアップを発表した。
元メルセデスAMGのワークスドライバーであるモルタラと、先日ポルシェを離れることが明らかになったカイローリの両名は、イタリアのスーパーカーメーカーが挑戦するふたつのチャンピオンシップ、WEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のキャンペーンに参加するドライバーラインアップを完成させた。
36歳のモルタラは、ミルコ・ボルトロッティとダニール・クビアトとともにWECハイパーカークラスでリジェベースのLMDhマシンを走らせ、3月にロサイル・インターナショナル・サーキットで行われる2024年シーズン開幕戦『カタール1812km』でSC63をデビューさせる。
一方、モルタラとともに9月のヘレスでランボルギーニ・アイアン・リンクスのSC63をテストドライブしていたカイローリは、同じく3月に開催されるIMSA第2戦セブリング12時間レースでミシュラン・エンデュランス・カップのキャンペーンを開始する。マシンをシェアするのはロマン・グロージャン、アンドレア・カルダレッリだ。
「エドアルド(・モルタラ)とマッテオ(・カイローリ)をランボルギーニ・スクアドラ・コルセのファミリーに迎え入れることができてうれしく思う」と語るのは、ランボルギーニ・モータースポーツ代表のジョルジオ・サンナ。
「どちらのドライバーは豊富な経験を持っており、FIA WECとIMSAのLMDhプロジェクトに素晴らしいスピードとプロフェッショナリズムをもたらすだろう。我々はGT3のビッグレースやチャンピオンシップで彼らを戦略的に起用する機会も用意している」
DTMドイツ・ツーリングカー選手権やABB FIAフォーミュラE世界選手権などで活躍し、とくに過去4勝をマークしているマカオ・グランプリにおけるマカオGTカップ(FIA GTワールドカップ)での活躍により、その名を知られているモルタラ。スイス出身の彼はランボルギーニに移籍することで、ひとつの希望を叶える予定だ。
「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの一員となり、以前から参戦したいと思っていたル・マン24時間レースとWECに参戦する素晴らしい機会を得ることができて、とてもうれしく思っている」とモルタラ。
「僕にとって非常に誇りに思う瞬間であり、来シーズン良い結果を残せることを願っているす」
■母国メーカーへの加入が実現したカイローリ
カイローリは、ポルシェとの長い関係に終止符を打ち、ランボルギーニLMDhプロジェクトの最年少メンバーとして迎えられた。イタリア出身の27歳は自身を受け入れたメーカーに対し、次のように語った。
「このような素晴らしい機会を与えてくれたランボルギーニ・スクアドラ・コルセ、ジョルジオ(・サンナ)、そして僕を信頼してくれたアイアン・リンクス・ファミリーに感謝したい」
「来シーズンに向け、自分自身を最大限に活用する準備ができている。イタリア人ドライバーとしてイタリアン・ブランドでやっていくことは長い間追い求めてきた夢であり、明らかに僕にさらなるモチベーションを与えてくれた」
「来年のマシンについてできるだけ多くのことを学ぶことが目標だが、僕はすでにシーズン開幕に向けて準備を進めている」
ランボルギーニの発表は、COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)での2日間のテストのあとに行われた。このテストは先週デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSA公認テストに続いて実施されたものだ。
チーフテクニカルオフィサーを務めるローベン・モーアは、「オースティンのテストは、カタールでのレースデビューを前にランボルギーニSC63の開発フェーズを締めくくるものだ」と説明した。
「初日に最速タイムを記録したデイトナ・テストで実証されたように、全体的にはこれまでのプロジェクトの成熟度に満足している。もちろん、カタールまでにやるべきことはまだたくさんある」