京産大、ラグビー全国大学選手権で4大会連続8強 2週間前とは「別人」の計10トライ!
2024年12月15日(日)6時0分 スポーツニッポン
◇ラグビー全国大学選手権3回戦 京産大66—7青学大(2024年12月14日 紀三井寺)
3回戦4試合が行われ、京産大は30大会ぶりに出場した青学大を66—7で下し、4大会連続の8強入りを決めた。終盤に2連敗して4連覇を逃した関西リーグから立て直し、計10トライを挙げた。22日の準々決勝で大東大と対戦する。近大は74—12で福岡工大を退け、22大会ぶりの8強入り。明大、慶大も勝ち上がった。
試合前には雪も舞った紀三井寺で、京産大の選手たちが鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように熱く戦い抜いた。前半5分、最終学年でリーグ戦も含めて初めて先発の座を勝ち取ったフッカー平野叶が密集からボールを持ちだし、流れを呼び込む先制トライ。チームとしても歯車がかみ合い、得意のセットプレーで優位に立つだけでなく、バックス陣の走力も生かして計10トライを積み上げた。
「ディフェンスもアタックもこちらから仕掛けられて、いい試合ができた。今シーズンで一番いい出来だったんじゃないかと思う」
元日本代表の広瀬佳司監督も選手の奮起に目を細めた。終盤の2連敗で4連覇を逃した関西リーグから2週間。受けに回り、どこか覇気のなかった以前の姿とは別人だった。
限られた時間の中で心身ともに立て直してきた。メンタル面では、自信を取り戻そうと「楽しむ」という言葉をチーム全体で掛け合った。「広瀬監督から“楽しむ”という言葉が出てきたのは(4年間で)初めて」とFB辻野主将。プレー面では、圧力をかけられた場面でのミスが多かったことを反省し、この2週間はゲーム形式の練習を増やして修正に努めてきた。
関西2位から臨む今大会。まずは初戦を突破し4大会連続の8強入りを決めた。「いい戦い、いい勝ち方をしてくれて、本当にわれわれの自信になった。次、関東リーグ戦1位の大東大にも向かっていける」と広瀬監督。悲願の日本一へ、チャレンジャーとして挑み続ける。 (西海 康平)
○…前半5分、最終学年でリーグ戦も含めて初先発のフッカー平野叶が密集からボールを持ち出し、流れを呼び込む先制トライ。バックス陣の走力も生かして計10トライを積み上げた。「ディフェンスもアタックもこちらから仕掛けられて、いい試合ができた。今シーズンで一番いい出来だった」と元日本代表の広瀬佳司監督。4連覇を逃した関西リーグから2週間。受けに回り、どこか覇気のなかった以前の姿とは別人だった。