ベンゼマら擁するアル・イテハドはクラブW杯敗退…“アフリカ王者”アル・アハリが準決勝へ

2023年12月16日(土)5時2分 サッカーキング

後半ATに1点を返したベンゼマ [写真]=FIFA via Getty Images

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 2023 FIFAクラブワールドカップ サウジアラビアの準々決勝(2回戦)が15日に行われ、アル・アハリ・カイロ(エジプト)とアル・イテハド(サウジアラビア)が対戦した。

 今年のクラブW杯は、6大陸王者と開催国王者を合わせた合計7チームが参加する現行方式としては最後の開催となる。アル・アハリ・カイロは2022−23シーズンのCAFチャンピオンズリーグ決勝で、前年王者のウィダード・カサブランカ(モロッコ)を2戦合計3−2で撃破。2021−22シーズンのリベンジを果たし、2大会ぶり11度目の“アフリカ王者”に輝いた。

 一方、昨シーズンのサウジ・プロフェッショナルリーグを制覇したアル・イテハドは、開催国王者として今大会に参戦している。12日に行われた開幕戦では“オセアニア王者”のオークランド・シティ(ニュージーランド)と対戦。ロマリーニョ、エンゴロ・カンテ、カリム・ベンゼマのゴールにより、3−0で勝利していた。

 アフリカ王者と開催国王者が激突した試合は6分、アル・アハリ・カイロがゴールに迫る。ペナルティエリア左でクロスボールが跳ね返されたところにフセイン・エル・シャハトが反応。ダイレクトで右足を振ったが、シュートは相手にブロックされる。対するアル・イテハドは10分、カンテが右サイドから上げたクロスボールがブロックされると。こぼれ球をロマリーニョが拾う。豪快に右足で狙ったが、ここは相手がブロック。セカンドボールを拾ったファイセル・アル・ガームディーのミドルシュートもわずかに枠を外れた。

 その後も両チーム悪くないシーンを作る中、19分にはこの試合最大の決定機が到来。アル・アハリ・カイロは左サイドからエル・シャハトが前線へロングフィードを供給すると、このボールがマフムード・カーラバと競り合ったハッサン・カディシュの手に当たる。OFR(オンフィールドレビュー)を経て、アル・アハリ・カイロにPKが与えられた。このPKをアリ・マールルがゴール中央へ蹴り込み、アル・アハリ・カイロが先手を取った。

 1点ビハインドとなったアル・イテハドは38分、敵陣右サイドで相手のパスをインターセプトしたムハンマド・アル・シャンキティがアーリークロスを送ると、このボールにベンゼマが反応。ペナルティエリア左で胸トラップし、右足を振り抜いたが、シュートはGKモハメド・エル・シェナウィに阻まれた。続く42分には再びアル・イテハドにチャンス。左からのクロスボールが送られると、ペナルティエリア内でアーメド・ヘガジーと競り合った末にモハメド・アブデルモネイムのハンドを誘発。OFRを経てPKと判定された。キッカーを務めるのは“エース”のベンゼマ。ゴール左下を狙ったが、シュートはGKエル・シェナウィにコースを読まれ、弾き出される。同点弾とはならず、前半はこのまま終了している。

 後半に入ると試合はより一層激しさを増す。両チームなかなか決定機と呼べるようなシーンを作れなかったが、55分にはアル・イテハドがビッグチャンスを創出。スルーパスでペナルティエリア左へ侵入したイゴーリ・カイケ・コロナドがGKと1対1のチャンスを迎えたが、股下を狙ったシュートはディフレクションしてコースが変わり、左ポストに嫌われた。

 その直後にはアル・アハリ・カイロが反撃。自陣右サイドからのロングフィードを収めたカーラバが、敵陣中央から左へ繋ぐ。ペナルティエリアに侵入したエル・シャハトがコントロールショットを突き刺し、リードを広げた。

 勢いに乗るアル・アハリ・カイロは62分、左サイドのスペースをエル・シャハトが持ち運ぶ。逆サイドをめがけたパスはカットされたものの、セカンドボールを自ら回収。今度はペナルティエリア左へスルーパスを送ると、反応したカーラバが相手を引き付け、マイナスへ折り返す。最後はエマム・アシュールが仕上げ、アル・アハリ・カイロが勝利を決定付けた。

 追い込まれたアル・イテハドはベンゼマやカンテがフィニッシュまで持ち込むシーンを作りながら、なかなか反撃の狼煙を上げる1点を決めることができない。アル・アハリ・カイロは90分にアントニー・モデストが退場処分となるアクシデントに見舞われると、その直後には右コーナーキックから放たれたヘディングシュートのこぼれ球をベンゼマが押し込み、アル・イテハドが1点を返す。だが、反撃はここまで。試合はこのままタイムアップを迎え、後半の流れに乗る中での2得点で試合を決めたアル・アハリ・カイロが、アル・イテハドを3−1で下した。

 勝利したアル・アハリ・カイロは現地時間18日、2023シーズンのコパ・リベルタドーレスでクラブ史上初の優勝を成し遂げた“南米王者”フルミネンセ(ブラジル)と対戦する。

【スコア】
アル・アハリ・カイロ 3−1 アル・イテハド

【得点者】
1−0 21分 アリ・マールル(PK/アル・アハリ・カイロ)
2−0 59分 フセイン・エル・シャハト(アル・アハリ・カイロ)
3−0 62分 エマム・アシュール(アル・アハリ・カイロ)
3−1 90+2分 カリム・ベンゼマ(アル・アハリ・カイロ)

サッカーキング

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