逆境のベイルはクラシコが“ラストチャンス”?…英メディアが批評

2017年12月23日(土)14時19分 サッカーキング

度重なるケガの影響で、直近のリーグ戦10試合は出場すらできていないベイル [写真]=Getty Images

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 レアル・マドリードに所属するウェールズ代表FWギャレス・ベイルにとって、バルセロナとの“クラシコ”は同選手の運命を決める一戦になるかもしれない。イギリスメディア『BBC』がコラムを掲載している。

 ベイルは今シーズン、ケガの影響で出場機会が激減し、逆境に立っている。ベイルは2013年、レアル・マドリードに加入。そこからは毎シーズン20ゴール近い得点を上げ続け、結果を残してきた。しかし、昨シーズンよりケガの影響で、出場機会やプレーに陰りが見え始める。昨シーズンは、シーズンを通して9ゴールしかマークできず、大きな批判を浴びた。

 今シーズンはリーグ戦序盤こそ、5試合に出場し2ゴールを挙げる活躍を見せていたが、度重なるケガの影響で、直近のリーグ戦10試合は出場すらできていない。ベイルにとってはフラストレーションの溜まるシーズンとなっている。

 これに伴い、ベイルのパフォーマンスについては各所から疑問の声が上がり始めている。スペイン紙『マルカ』でレアル・マドリードのレポートを担当するジャーナリストのサンティアゴ・セグロラ氏はベイルについて言及。「彼の価値はレアル・マドリードのピッチでも、移籍市場でも消えつつある」と厳しい言葉を残し、同選手のパフォーマンスに疑問を呈した。

 加えて、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長も「ベイルはガラスでできているようだ」とコメント。「彼はケガによって以前とは変わってしまった。もはや同じではない」と同選手に見切りをつけたような発言が注目されている。

 もちろん、批判ばかりだけでなく、ベイルの周囲の環境は間違いなく変わりつつある。レアル・マドリードでは今シーズンより、スペイン代表MFマルコ・アセンシオとスペイン代表MFイスコという若い二人がスタメン起用される場面が多く、めきめきと頭角を現すようになってきた。

 さらに、言及すべきはジネディーヌ・ジダン監督がフォーメーションを変え始めたことだ。ベイルがポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドと元フランス代表FWカリム・ベンゼマと並んで「BBCトリオ」と呼ばれていた時には、クラブは攻撃的な4−3−3の布陣を採用している。

 しかし、ジダン監督は最近になって、中盤にダイヤモンド型を採用した4−4−2のフォーメーションを好んで使用。アンカーにブラジル代表MFカゼミーロ、両脇にドイツ代表MFトニ・クロースとクロアチア代表MFルカ・モドリッチを置き、トップ下にイスコを並べる布陣が多くなっている。もちろん、2トップはクリスティアーノ・ロナウドとベンゼマが固めており、サイドを主戦場にするベイルにとっては居場所を失った格好だ。

 こう言った状況から、ベイルは来年1月にクラブがマンチェスター・Uへの放出を検討していると報道されるなど、逆境に立たされている。鳴り物入りで加入した“韋駄天”にもはや定位置は確保されていない。

 23日にレアル・マドリードはバルセロナとの“クラシコ“を控えている。この試合は歴史あるライバル同士の伝統の一戦という位置づけだけではなく、今シーズンの優勝争いさえも占う重要な試合だ。レアル・マドリードは現在リーグ戦4位に甘んじており、暫定ではあるが、首位バルセロナに勝ち点で11離されている。

 レアル・マドリードはバルセロナをホームに迎えることもあり、絶対に負けられない戦いだ。それと同時にベイルにとっては来年1月の移籍市場の前に、クラブの首脳陣に存在感をアピールする“ラストチャンス“といってもよいだろう。

 “クラシコ“ではチーム同士の対決だけでなく、個人のパフォーマンスにも注目が集まる。試合は日本時間23日の21時キックオフ予定だ。

サッカーキング

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