キリンビール、「晴れ風」飲食店展開と「一番搾り」新ビール発売へ! 2025年事業方針発表
2025年1月16日(木)18時50分 マイナビニュース
キリンビールは1月16日、「2025年 事業方針発表記者会見」を開催。2024年の振り返りや2025年の取り組み、新商品の概要について説明した。
○■「一番搾り」「晴れ風」強化で、さらなるビール市場活性化へ
冒頭、キリンビール 代表取締役社長 堀口英樹氏が登壇。ビール市場は前年比-3%程度の見込みだが、同社は「一番搾り」ブランドがプラス、また4月に発売した17年ぶりのスタンダードビール「晴れ風」は年初目標を大きく上回る実績で着地したと振り返る。
「一番搾り」「一番搾り 糖質ゼロ」はリニューアル発売し、ブランド計で2024年前年比101%に。「晴れ風」は、年初目標の430万ケースを上回り、最終的には576万ケースとなった。「氷結」ブランドも過去最高の出荷数量となり、RTD市場の活性化に貢献できたと話す。
また、全国のブルワリーとクラフトビール市場の拡大に向けて、品質向上支援の取り組みや共同イベントの開催など幅広く連携。クラフトビールの営業選任メンバーの設置により購入接点の増加、SVB東京のリニューアルやヤッホーブルーイング社との初コラボイベントを実施するなど、「クラフトビールカテゴリーの創造」に向けた取り組みを強化したという。
そのほか、国産ウイスキーも注力。「陸」「富士」ブランドともに前年約4割増と市場を上回る伸長で達成。「陸」は、飲食店での飲料機会も増加し、12月には数量限定で「陸ハイボール缶」を発売した。
2025年同社は「お酒の未来を創造し、人と社会に、つながるよろこびを届け続ける会社となる」をビジョンに掲げ、それぞれの戦略に結び付け、実現を図っていく。
2025年の戦略に込める思いについて、堀口氏は「酒類事業を営む企業の責任をキリンビールとして果たしていく。それから、これまでの歴史の中でお酒は生活のみならず経済にも大きく貢献してきたと思いますし、人々の生活を豊かにしてくれました。お酒が好きな方、飲まない方にもこうしたポジティブな価値をお届けしていきたい」と話す。
取り組み方針については、「お酒の未来を創る両面のアクション」と「お客様価値の創造に向けたブランド育成」の2点を挙げた。「お酒の未来を創る両面のアクション」では、たとえば氷結mottainaiシリーズを発売することでフードロス削減に貢献し、同社のスローガン「つながるよろこびを、未来へ。」に紐づけていく。また、未来に向けた責任としては、適正飲酒啓発活動やノンアル・低アル構成比増など取り組みを行っていくという。
販売目標については、2025年も「一番搾り」「晴れ風」を引き続き強化し、ビール市場のさらなる活性化を目指す。
○■「一番搾り」ブランドより、新ビール登場
続いて、キリンビール 執行役員マーケティング部長の今村恵三氏が登壇。商品戦略について、「ビールの魅力化」「RTDカテゴリーの活性化」の2点に注力していくと話す。
「一番搾り」ブランドは、「もっとおいしいビールを飲みたい」「自分向けと思えるビールを選びたい」という消費者の期待から、新たに「一番搾り ホワイトビール」を4月15日に発売する。ビールを手に取ってない消費者にも楽しんでもらえるよう、小麦のうまみをひきだしたかろやかな新しいおいしさに。また、パッケージは、洗練・シンプル・上質さがありながらおいしさの保証感があるデザインとなっている。
「晴れ風」ブランドは、4月15日より全国1万5000店の飲食店にも展開。また、晴れ風ACTIONは寄附対象自治体を2倍に増やし、さらなる拡大を目指す。
RTDカテゴリーについては、「氷結」や「本絞り」の既存ブランド育成に加え、「プレミアムジンソーダ」や「華よい」など新たなチャレンジも図っていく。
最後に登壇したのは、キリンビール クラフトビール事業部長の大谷哲司氏。同事業部は、昨年10月に発足し、2026年10月の酒税改定に向けて、クラフトビールカテゴリーの好意形成に注力していく。
3月4日にはブランド初となるリブランディングを実施。ブランド名の由来「泉の谷」をモチーフにした新ロゴを作成。また、パッケージは「新しいビールのおいしさ/楽しみ方」、「クラフトビールならではの品質の高さ」をイメージしたデザインに仕上げた。
さらに、ブルワリーとしての志やストーリーを感じられる商品の開発や、代官山のスプリングバレーブルワリー東京を通して、多様な楽しみ方を伝える新しいコミュニケーション、地域コミュニティを活性化する取り組みなどを提案していくとしている。