「柚子胡椒」はなんて読む?じつは原料にコショウは使われていなかった!

2025年1月29日(水)11時0分 婦人公論.jp


(写真:stock.adobe.com)

ピリッとした辛さと、爽やかな柚子の香りが特徴の「柚子胡椒」。その味と名前から、柚子とコショウでできた調味料と思っている人がほとんどではないでしょうか?しかし、じつは柚子胡椒にはコショウが入っていないという衝撃の事実が……。ではなぜ「柚子胡椒」というのか、名前の由来を探ってみました。

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じつはコショウが入っていない「柚子胡椒」の作り方


まずは柚子胡椒が生まれた経緯から。所説はありますが、柚子胡椒は柚子の名産地でもある大分県の農家が自家用調味料として作っていたのが始まり。特徴のある風味が評判となり、特産品として全国に広がっていきました。

市販品のペーストを買うイメージの柚子胡椒ですが、手作りも可能。若い柚子の皮をペースト状にして、青唐辛子と塩を混ぜ合わせます。前述のとおり、「柚子胡椒」を作る際にはコショウは使いません。

全ての材料を混ぜ合わせればすぐに食べられますが、1週間以上熟成させると尖った塩味がなくなり、まろやかに変化。冷蔵庫で1年保存ができ、熟成がすすむほど味わい深くなります。

「柚子胡椒」の本当の読み方は「ゆずごしょう」!?


なぜコショウを使っていないのに柚子胡椒と呼ぶのでしょうか?その疑問は、九州での「胡椒」の使われ方にありました。九州の一部では唐辛子のことを「胡椒」と呼ぶ文化があり、柚子胡椒発祥の地とされる大分県も同じ文化圏。

「胡」は「中国西方の地域」という意味で、「椒」は「辛いスパイス」を意味することから、唐辛子を柚子と混ぜたものが「柚子胡椒」と呼ばれるようになりました。

ちなみに、もともとの読み方は「ゆずこしょう」ではなく「ゆずごしょう」だそう。市販品でも読み方は混在していて、どちらも使用されています。

焼肉や鍋などの薬味としてはもちろん、パスタやドレッシングなどにも使える柚子胡椒。じつはコショウが入っていないトリビアとともに、今夜の食卓に登場させてみてはいかがでしょうか。

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