サントリー『トリスハイボール缶〈やわらか〉』を新発売 - 新ヒロインに永野芽郁さんを起用
2025年2月14日(金)12時5分 マイナビニュース
サントリーでは“ウイスキーの美味しい体験”を広げるため、ハイボール缶市場のさらなる拡大を図る。都内では13日に戦略説明会を開催し、今春発売の新商品『トリスハイボール缶〈やわらか〉』を発表したほか、俳優の永野芽郁さんを起用したサントリーウイスキー「トリス」の新CMも初披露した。
○ウイスキーをより身近なものにしたい
冒頭、サントリー 執行役員 スピリッツ本部長の塚原大輔氏が取り組みについて説明した。これまで「ウイスキーがある豊かな生活」を提案し、「世界一愛されるウイスキー」を目指してきた同社。2024年のウイスキー類実績は市場対前年比の110%、ハイボール缶実績は同103%と好調を維持しており、塚原氏も「当社のウイスキー、ハイボール商品が市場を牽引している状況です」とアピールする。
しかしウイスキー市場は、実は2008年に至るまでの25年間、ダウントレンドが続いていた。古くさい、飲みにくい、飲む機会がないと言われていたウイスキーが復活するきっかけをつくったのは、サントリーの「角ハイボール復活プロジェクト」。「ウイスキー黎明期にハイボールがカテゴリのイメージを変え、市場が復活した経緯があります」と塚原氏は語る。
その後、サントリーでは『ハイボール缶』(2009年)を皮切りに、『トリスハイボール缶』(2010年)、『ジムビームハイボール缶』(2015年)を発売して新規ユーザーを取り込んでいく。塚原氏は「ハイボール缶市場は12年連続で市場が拡大中です。当社推計によれば、ハイボール缶のユーザー数は2024年時点で1,420万人となり、ウイスキー瓶ユーザー(1,320万人)を超える規模まで大きくなりました」と説明する。
今後は若年層(20〜30代)を意識した施策などにより新たな需要を掘り起こす。また食事に合うイメージの浸透、1杯目の飲用率、他カテゴリ(ビール類など)からの流入にもこだわって取り組みを進めていく。「当社ハイボール缶では、これからもウイスキー本来の美味しさを引き出す中味づくり、そしてお客様の多様なニーズに対応するラインナップ拡充、この2本柱を大切にしながら展開します」と塚原氏。ハイボール缶の中期売上計画としては、2025年以降も年平均4%の成長を継続し、2030年には2,500万ケースを目指すとしている。
続いて、サントリー スピリッツ本部の堀田和里氏がトリスブランドの2025年の活動内容について紹介した。トリスが消費者に支持されているポイントとして「親しみやすさ」「明るさ」と、ロングセラーブランドである「信頼」「安心感」をあげる同氏。2025年も「サントリーウイスキーの入口として、缶を中心にユーザー拡大を目指す」(堀田氏)方針だ。具体的には、現行商品のパッケージと中味をリニューアルし、このタイミングで新たな定番商品を発売、さらには若者に支持されているメッセンジャーを起用してトリスブランドの露出拡大を図っていく。
新商品『トリスハイボール缶〈やわらか〉』は、アルコール分4%ですっきり軽めの飲み口ながら、ウイスキーのやわらかな余韻が楽しめる仕上がり。レモンスピリッツなど原料の配合を工夫したと明かす。また、現行のトリスハイボール缶の定番商品もデザインおよび中味をリニューアルする。
新たなメッセージは「おうちハイボールをはじめよう」。これについて堀田氏は「まだ自宅でハイボールを飲む習慣のないお客様に向けて、親しみやすいトリスで『おうちハイボールをはじめよう』という思いを込めました。今年、あらゆるお客様接点で呼びかけていきます」と説明した。
このあと2月14日より全国放送される新TVCMに出演する永野芽郁さんが特別ゲストとして登壇。「歴史があり、たくさんの人に愛されているトリスブランドに仲間入りできてとても嬉しい気持ちです。さらに多くの人に魅力を伝えていくと同時に、自分ももっともっとハイボールについて勉強していきます」と笑顔をつくる。
トリスブランドとしては15年ぶりのCMヒロインであり、永野さんとしては初めての酒類のCM出演となった。「私も大人になったんだな、という実感がありました」と永野さん。おうちハイボールの雰囲気を演出するセットのなかでブランドキャラクターのアンクルトリスと共に乾杯の音頭をとり、『トリス〈クラシック〉』を美味しそうに飲むひと幕もあった。