災害時のための非常食は7日分、水は1人1日当たり3L備蓄を。食べやすさも重視して!あると助かる非常食は?

2024年2月18日(日)12時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

能登半島地震の発生を受け、全国で災害への備えを見直す動きが強まっています。今回は、災害時に命をつなぐ鍵となる非常食について、種類と選び方のポイントをまとめました。ライフラインの寸断で火や水が使えなくなる可能性や、栄養バランスの偏りといった点も考慮し、なるべくさまざまな食品を用意しておくようにしましょう。

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非常食の種類


一般的に、非常食は7日分程度用意しておくことが推奨されています。

・非常用飲料水

一般的なミネラルウォーターよりも賞味期限が長く、商品にもよりますが5〜15年ほど保存することができます。非常時は1人1日当たり3L備蓄しておくことが推奨されているため、家族の人数に合わせて用意しておきましょう。

非常用飲料水には2Lのものと500mLのものがあり、2Lのものは「飲みきった後に他の用途に使いやすい」「500mLのものよりも価格が安価」というメリットが、500mLのものは「持ち運びしやすい」「飲みきりやすく、口をつけて飲んでも雑菌が繁殖する心配が少ない」というメリットがあります。

自宅に備蓄するなら2Lのものを、防災リュックや非常用持ち出し袋に入れるなら500mLのものを選ぶとよいでしょう。

・アルファ化米

炊いたり蒸したりしたお米を乾燥させたものです。水かお湯で調理でき、数年にわたる長期保存が可能です。

・パン

缶入りのものやレトルトパウチのものがあり、数年間保存ができます。最も代表的なのは乾パンですが、他にもふわふわしたパンや味つきのパンなど、さまざまなものが販売されています。

・フリーズドライ食品

水かお湯で調理できる食品で、スープ類や麺類、ご飯類などがあります。商品によっては数年間の保存が可能です。

・レトルト食品

リゾット、カレー、スープ、惣菜などがあり、非常食として開発されたものであれば数年の保存が利きます。

・缶詰

パンやお菓子、ご飯、惣菜などさまざまな種類のものが販売されています。備蓄用に購入する場合は、缶切り不要のものを選ぶのがポイントです。

・お菓子

カロリーが高いお菓子は、災害時のエネルギー摂取に向いています。一般的なお菓子よりも賞味期限が長い非常食用のお菓子として、ビスケットやせんべいなどが販売されています。

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あると助かる非常食は?


災害時にはさまざまな不都合が生じます。なるべく臨機応変に対応できるよう、非常食を選ぶ際は以下のポイントも押さえておくとよいでしょう。

・調理に火や水を使わないもの

アルファ化米やフリーズドライ食品の場合、調理に火や水が必要となるため、ライフラインが寸断されるとすぐに食べられない可能性があります。そのため、開封してそのまま食べられる食品も合わせて用意しておくと安心です。

火や水が不要な非常食としては、缶詰のほかにレトルトパウチがあり、開けてすぐに食べられるリゾット(石井食品)やスパゲッティ(ロングライフフーズ)などが販売されています。

・好みの味のもの

災害時はストレスにより食欲が減退しやすいため、少しでもおいしく食べられるもの、喉を通りやすいものを選びたいところです。

いざという時に口に合わないということがないよう、非常食を購入したら早めに試食しておきましょう。その他にも、平常時から定期的に非常食を食べる機会を設けたり、日頃食べ慣れているお菓子や缶詰など、比較的長期保存が可能なものを非常食として備蓄しておいたりするのもおすすめです。

・不足しがちな栄養素を補えるもの

災害時は炭水化物中心の食事になりやすく、ビタミン・ミネラル・食物繊維、タンパク質が不足しやすいとされています。

ビタミン・ミネラル・食物繊維は野菜や果物、海藻などに、たんぱく質は大豆や卵、肉、魚などに多く含まれています。缶入りの野菜ジュース、乾物、卵や海藻が入ったフリーズドライ食品、魚の缶詰などを備蓄し、不足しがちな栄養を補えるようにしておきましょう。

・水分を多く含んでいるもの

災害時は水が貴重になるため、パサパサしたものばかり食べて喉が渇いてしまうような事態は避けたいものです。

対策として、常温保存可能なパウチタイプの飲料やゼリーなど、水分を多く含んだ食品を用意しておきましょう。非常食向けに作られた水分の多い食品には、防災ゼリー(ワンテーブル)、野菜スープ(カゴメ)、野菜シチュー(ハウス)などがあります。

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