59歳男性。70歳になるまでは、会社員として働きたい。年金カットされない収入はいくら?

2024年2月20日(火)20時30分 All About

難しい年金制度に対する疑問に専門家がお答えします。今回は、70歳になるまで会社員として働いた場合、年金を減らされない収入がいくらなのかについて、お教えします。

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難しい年金制度に対する疑問に専門家がお答えします。今回は、70歳になるまで会社員として働いた場合、年金を減らされない収入がいくらなのかについて、お教えします。

Q:70歳になるまでは会社員として働こうと思います。年金を減らされない収入はいくら?

「60歳以降、70歳になるまでは、会社員として働こうと思います。働きながら年金をもらう場合、収入が高すぎると、年金を減らされると聞きました。年金がカットされない収入について教えてください」(会社員・59歳・男性)

A:老齢厚生年金の月額と給与収入等の合計が48万円以下であればカットされません

60歳以上で会社員として働き、厚生年金に加入した場合、給与収入等(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金の月額(基本月額)を足した金額が一定額(48万円)を超えると、老齢厚生年金額が一部、または全部支給停止になります。これを「在職老齢年金」といいます。
老齢厚生年金の月額(基本月額)と月の総報酬月額相当額(給与収入等が目安)を合わせて48万円以下におさめれば、老齢厚生年金は全額支給されます。
もし老齢厚生年金の月額(基本月額)と総報酬月額相当額が48万円を超える場合、老齢厚生年金の支給停止額は以下の計算式となります。
【計算式】支給停止額=(総報酬月額相当額+基本月額−48万円)×1/2×12
もし相談者が70歳になるまで働き続けた場合、上記の在職老齢年金に当てはまる可能性があります。したがって、おおよその目安として、毎月の老齢基礎年金を除いた老齢厚生年金額+月収などが48万円以下であれば年金はカットされません。48万円を超えた場合は、老齢厚生年金が少なくなりますが、65歳以降の老齢基礎年金は減額されません。
定年退職の年齢が引き上げられ、高齢者も働きやすい環境が整いつつあります。体調管理に気を付けて、健康で少しでも長く働くことができれば、精神的・経済的にも豊かな老後を過ごすことができるでしょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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