「干し蕎麦界のイチロー」の真髄がここに…【家そば放浪記】第209束:成城石井で買った、新得物産『源流新得そば』税込399円(1人前133円)
2024年3月13日(水)18時0分 ロケットニュース24
そのスーパーが、成城学園前駅の駅前にある「成城石井」だとしたら、なおさら入らない理由はない。
あの成城にある成城石井。ただでさえ成城、ただでさえ成城石井、それが合わさった成城の2乗。もはや異常。
そんな成城 in 成城の干し蕎麦コーナーにあったのが、今回取り上げる『源流新得そば』である。
見たことのないパッケージ。しかし名前に、あの「新得」が……。もちろんメーカーは新得物産。
新得物産といえば、永久保存版記事「約200種類の干し蕎麦を食べた男が選ぶ干しそばベスト9」の中でも、私が自信を持って「ハズレがない」と太鼓判を押す製造所。
「ランキングを見てもらえればお分かりだと思うが、なんと1度もハズしていない。」
……とまで書いてあるのだが、事実、一度も外していない。干し蕎麦界のイチローといっても過言ではなかろう。
そんな新得物産が「源流」を名乗っている。なんでも「あるがままの原点に立ち返る」とのことなので、これこそまさに “真・新得” ならびに “新得イズムの結晶” と位置付けても良いかと思う。
──はっきり言って、期待しかない。
デカい鍋にたっぷりの湯を沸かし……
6〜7分ほどゆでて……
はい完成。
して、そのお味は──
期待通り。いや、期待以上。かなりウマイ。かなり……。というか、言いたいことは山ほどある。
でも、まずはなにはともあれ、歯応えだ。絶妙なカタさ。茹で加減もあるのだろうけど、気持ち良すぎる食感。麺腰もある。
そして、そんなビシっとした蕎麦がつゆと絡むと……うまいね〜となる。たぶん誰が食べても「うまいね〜」となる。
蕎麦蕎麦した蕎麦では無い。でも抜群にウマイ。「小麦粉を味わう蕎麦」みたいな領域に入っている気がする。本当にウマイ。
「家そば」か「外そば」かなんてのは愚問。もちろん外。文句なし。守ってよし走ってよしなイチローのように、冷でも温でも、なんでもイケる感すら漂ってくる。
その中でも私が真っ先に思いついたのは、意外にも「ひやた(冷やしたぬきそば)」だったりする。
この新得イズムが濃縮された蕎麦でひやたを作ったら、たぶんおそらく「スーパー冷やしたぬき」になる。
単なる冷やしたぬきを超えた、「超ひやた」になるような気がしてならないのだ。
この歯応え、麺腰、そして味。絶対にこれはひやたで食べたい。
もしくは……!
温かい「鴨南蛮せいろ」でもアリな気がする……。間違いなくウマイ。まちがいなく。(妄想が楽しすぎる状態)
しかし、「鴨南蛮せいろ」はパワーがありすぎて『源流新得そば』を覆い隠してしまう恐れがある。
やはりここは「ひやた」で行きたい。この歯応えと麺腰に、天かすのボリボリ食感、細切りキュウリのシャキシャキ、そしてナルトのフニャフニャが合わさったら……と考えると!!!!!(興奮)
やはりどう考えても「超ひやた」しかない。
そしてその超ひやたができるのは、この『源流新得そば』しかない気もする。
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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