イタリア版「マデリンちゃん失踪事件」に新展開！ 死期が迫った大司教が告白、獣医の男がトルコに…

“イタリア版マデリンちゃん”と呼ばれている未解決失踪事件が「アンジェラ・チェレンターノ失踪事件」だ。家族旅行中に3歳の女児が忽然と姿を消し27年間何の手掛かりもつかめなかったこの失踪事件に新たな動きがあるという——。

　日本でも大きく報じられた「マデリン・マクカーン失踪事件」を覚えているだろうか。今から13年前の2007年5月3日、ポルトガルのリゾート地プライアダルスに休暇で訪れたイギリス人夫妻の3歳の娘マデリンちゃんが、何者かに誘拐された事件だ。

　その後2020年6月にドイツ人のクリスチャン・ブリュックナーが起訴された。ドイツ検察は彼こそがマデリンちゃんを誘拐した犯人だと確証しているとのことだが、2023年現在もなまだ判決は出ておらず、捜査が継続されている。

　また、マデリンちゃん本人はまだ発見されておらず、ドイツ検察はすでに死亡していると見ている。ただ、今年に入り、21歳のポーランド人女性ジュリア・ウェンデルが自分こそがマデリン本人であると名乗り出た。母親はそのことを否定しているが、ジュリアは霊媒師の影響下にあり、今後は米国でDNAテストを受ける予定とのことだ。

（マデリン・マクカーン失踪事件の詳細）

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1996年の「アンジェラ・チェレンターノ失踪事件」

　楽しい家族旅行で思わず気が緩むとそこには思いがけない落とし穴があるということかもしれない。

　ポルトガルのリゾート地で3歳の女児が忽然と姿を消した「マデリン・マクカーン失踪事件」はNetflixでドラマ化もされるほど有名だが、それよりも前に同じく3歳の女児が家族旅行中に行方不明となった事件がイタリアで起こっている。

“イタリア版マデリンちゃん”とも呼ばれているこの事件、「アンジェラ・チェレンターノ失踪事件」は、1996年8月10日、当時3歳のアンジェラ・チェレンターノちゃんがナポリ近郊の山に家族と教会の仲間数名とでハイキングに出かけたところ、ちょっと目を離した隙にチェレンターノちゃんが姿を消し、今に至るまで行方がつかめていない事件である。チェレンターノちゃんが今も生きているとすれば今年で31歳になる。

　まるで神隠しにでも遭ったかのようなこの事件には警察もお手上げなのだが、それでも27年が過ぎた今、当局はチェレンターノちゃんが現在どのような容貌なのかをシミュレーションして再現した顔写真を作成して周知を図り情報の提供を呼びかけている。

　2022年10月、南アメリカ出身の1人の女性が驚くべきことにアンジェラ・チェレンターノであると名乗り出たのである。

　女性は幼い頃に森で誘拐されたフラッシュバック的な記憶があり、ほかの子供たちと一緒に白い車に乗せられてコテージに連れて行かれたと主張している。

　アンジェラの両親は、この女性の背中にアザがあることを確認していて、それはアンジェラにもあったため期待が高まった。女性はDNA検査を受けたのだが、残念ながらアンジェラではないことが明らかになってこの一件は幕を閉じた。

アンジェラはビュユック島にいる!?

　両親の期待を裏切り続けている「アンジェラ・チェレンターノ失踪事件」だが、最近になってまた新たな動きがあるようだ。

　証言報告によると、アンジェラは現在、トルコ・プリンセス諸島のビュユック島に住んでいるというのだ。

　イタリア人女性のヴィンチェンツァ・トレンチネラさんは、教会で告白中に死期が迫っている大司教ドン・アウグストから、ある獣医の男がアンジェラを誘拐し、親子を装ってビュユック島に住んでいるという話を聞かされたのだという。

　その後に大司教は亡くなり、この話をずっと胸にしまい込んでいた彼女だったが、思い立って観光がてらビュユック島に行き、首尾よく実際にその誘拐犯とアンジェラに会ってきたのである。

　旅から戻ったトレンチネラさんはイタリア警察に情報を提供し、警察は現地で現在も捜査を続けているということだ。

　警察はビュユック島での捜査で“FD”と呼ばれる人物に尋問したと説明しており、伝えられるところによるとその人物はトレンチネラさんに会ったことはないと話しているという。

　現在も捜査は続いており、捜査線上にアンジェラである可能性のある30歳前後の女性の存在はまだ浮上していないが、両親は希望を捨てずに捜査の行方を見守っている。はたして近いうちにアンジェラの消息がつかめることになるのか続報を待ちたい。

参考：「The Sun」、「Daily Mail」ほか